2023年3月、愛知県碧南市西山町にある神社の境内でマーケットが開かれました。その名も「西山神社ローカルマーケット」。会場になったのは地域の人たちから親しまれている神社です。このマルシェは、「人と人との繋がりや交流の場にできれば」と、地元で働く佐原淳子さんと佐藤真理さんがはじめました。今回は、コロナ禍を経て地元に賑わいを取り戻したいと始まった、「西山神社ローカルマーケット」に込められた想いを取材しました。
2022年に始まった西山神社ローカルマーケット
「西山神社ローカルマーケット」は、2022年9月にはじまり、地元碧南市や周辺市町で活動するハンドメイド作家やキッチンカーなどが並ぶマーケットです。
主催するのは碧南市在住の佐原淳子さんと佐藤真理さん。佐原さんはハンドメイド洋服などを手がけていて、佐藤さんも地元で美容院を営んでいます。
このマーケットのはじまりは、佐原さんが、佐藤さんの美容院で髪をカットしている中でした会話がきっかけだったといいます。
きっかけは美容院での会話から
主催の佐原さんは、「コロナ禍で新しいお店に行く機会も減っていたので、新しくできたお店の話など、地元の情報交換をしていたんです。その時に、マルシェ形式のイベントを開けば、いっぺんに新しいお店を知ることができると思いました」と、開催のきっかけを語ります。
こうしてスタートしたマーケットは、地元住民の繋がりや交流の場としても大切にしたいと、開催場所を地元にある通称「西山神社」に決めました。佐藤さんは、西山神社にした理由について「子どもの頃から遊んでいる場所です。ここで開催すると言うと、地元の人はすぐにわかってくれます」と、話します。
地元で開催するマーケットの魅力
2023年3月、第2回の西山神社ローカルマーケットが開催されました。
当日の午前7時には神社には主催の2人の姿が…。自分たちでできることは、できるだけ自分たちで行うことで、開催にかかるコストを抑えているそうです。
午前8時になると出店する人たちが次々にやってきました。ハンドメイドやフードなど今回は約30店が参加します。
「人とふれあえるのが嬉しいです」「地元なので、ここで出店できるのはワクワクします」など、出店者も地元で開かれるマーケットの魅力を感じています。
賑やかな笑い声で溢れる境内
午前10時になると、いよいよ「西山神社ローカルマーケット」のスタートです。会場には早速、地元の家族連れやお年寄りが集まってきました。境内はあっという間に賑やかな笑い声で溢れます。
主催の二人もハンドメイドの洋服などを販売したり、前髪カットのお店を出したりと、出店者と一緒になってマーケットを盛り上げます。
訪れた人たちに話を聞くと、「こういう機会があると、みんな集まれるからいいですね」、「にぎやかで楽しい。もっとやってくれたらいいな」、「第1回も来たんですけど、友達とも集まるきっかけが作れるからいいと思います」と、話してくれました。
ローカルマーケットの持つ可能性
そんな中、会場を見守る様に歩く男性がいました。地元西山区の区長、石川治さんです。ローカルマーケットを開催するにあたり佐原さんたちが一番頼りにした人です。
石川さんに、このマーケットの感想を伺うと、「かわいいお店が多くて若い人の興味を引きそうですね。人が集まる機会を地元で作ってもらえるのは地域活性化や世代間交流にもなるのでありがたいですね。今後も続けてほしいです」と、西山神社ローカルマーケットが持つ、地域の賑わいづくりの可能性を語ってくれました。
地域の賑わいづくりのきっかけに
午後になっても、ローカルマーケットの賑わいは続きました。
賑わう会場を見ながら、佐原さんは「人と人との繋がりがありますよね。みんな楽しそうにしてるから嬉しい」と語ってくれました。
また、佐藤さんも「こういった場をきっかけに人と人との繋がりが広がって、地域のエネルギーになると思います」と話します。
様々な思いが繋がり生まれた、西山神社ローカルマーケットの賑わいは、今後地元の繋がりがより深まるきっかけになるのかもしれません。
(取材・撮影:シークラウド映像舎/文:石川玲子 2023年3月取材)
御鍬社(西山神社)
住所:愛知県碧南市西山町7-115
西山神社ローカルマーケットの開催情報などは公式Instagramをチェック
西山神社ローカルマーケット公式Instagram
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