2月28日、安城市立高棚小学校の校庭に子どもたちの歓声が響き渡りました。おやじクラブのメンバーが企画したふれあいレクリエーションに子どもたちは大はしゃぎ。コロナ禍で学校行事が思うようにできないなか、少しでも子どもたちを楽しませたいと行われました。
コロナ禍で、活動を休止してきたおやじクラブにとって、3年ぶりの活動となりました。行事開催に奮闘するおやじクラブのメンバーの思いと今後の意気込みを聞きました。
企画したのは「おやじクラブ」
愛知県の安城市立高棚小学校ではこの日、全校児童が参加する「ふれあいレクリエーション」が開かれました。ハンターと呼ばれる黒服姿の追手から逃げる、人気のテレビ番組を模したゲームに、子どもたちが挑戦。この企画は、子どもたちに人気です。
企画したのは、高棚小学校おやじクラブのメンバーです。高棚小学校おやじクラブが立ち上がったのは10年ほど前。代表を務める石川真史さんが、子どもたちの学校生活を実りあるものにしようと、学校を盛り上げるサポートを始めたのがきっかけでした。
子どもたちと地域のために
代表の石川さんにおやじクラブの目的を聞きました。
他のメンバーにも思いを聞いてみました。
「代表の石川さんの高棚を盛り上げたいという思いに対し、一緒にやりたいと思ったのがきっかけです」 「お父さんが子どもと一緒に楽しむというコンセプトに惹かれました」 たずねてみると、そんな答えが返ってきました。
メンバーが手作りで準備
本番当日。メンバーたちは仕事を休んだり、途中で仕事を抜けたりして集まって来ると、手際良く準備を進めます。校庭の準備が整うと、黒いスーツに身を包み、場違いな出で立ちのハンターに変身しました。
高棚小学校では1年生から6年生まで、縦割りのふれあい班で活動しています。今回はそのふれあい班での対抗戦です。学年ごとにスタートし、得点カードの入った封筒を拾い、捕まらずにゴールすれば班にポイントが入る仕組みです。捕まってしまった場合、ハンターの 1 点カードと交換。その合計得点を競います。
子どもたちの思い出に残る行事を
おやじクラブが企画したふれあいレクリエーション、子どもたちの反応を見てみると……。
「友達のお父さんもいたけど、つかまらなかった!」 「ハンターがちょいちょい知っている顔だったけど逃げ切った!」 「狙われたけど逃げきれた。楽しかった!」 と大はしゃぎです。
優勝したのはイルカ班。イルカ班の班長さんに感想を聞いてみました。 「まさか勝てるとは思ってなかったので、うれしかったです。みんなの応援があったので頑張れました」
地域に根差した学校の実現に向け
おやじクラブのメンバーに、今回のふれあいレクリエーションが終わった感想を聞いてみました。
「予想以上に喜んでくれてよかったです。コロナが収束して、こういう会がもっとできたらいいですね」
高棚小学校の吉本敦校長は、おやじクラブとの関わりをどのように感じているのでしょうか。
「おやじクラブの方がここまで動いてくれるというのは、本当にありがたいことです。近年はコミュニティスクールというのが流行っており、地域に根ざした学校というのが目標に掲げられていますが、高棚はまさにそれを実現していると思います」
今後も広がるおやじクラブの活動
代表の石川さんに、今後の展望とねらいを聞きました。
「メンバーが偏りがちなので、もっと幅広く、もっと関わりのないお父さんたちも巻き込んで縁を広げていきたいです。そして町作りにもつなげていけたらいいですね」 (取材・撮影:オフィスげんぞう/文:石川玲子 2023年2月取材)
安城市立高棚小学校
愛知県安城市高棚町にある小学校。1年生から6年生までを10班に縦割りした「ふれあい班活動」は、遠足や運動会などの行事までに及び、子どもたちのコミュニケーション能力や企画力、思いやりの心を育んでいる。
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