赤くて四角いだけじゃない!郵便ポスト、実はユニークなご当地デザインのものもあるんです。
愛知県知立市・高浜市・安城市・西尾市で目撃した「珍ポスト」をまとめました。
ユニークなご当地ポストを集めました
街を歩いていると、ナニコレ!?と言いたくなる意外な光景に出会うこと、ありますよね。「いやいやないよ。とんでもない田舎とかの話でしょう?」と思ったアナタ。愛知県西三河エリアも例外ではありません!
珍スポット大好きなケーブルテレビ局員3年目の私、鶴見が思わずシャッターを切った、とっておきの「ユニークご当地ポスト」を公開します。
ちりゅっぴポスト・知立市
まずは、思わず「かわいい~!」と声が漏れるこちら。愛知県知立市のゆるキャラ・ちりゅっぴがちょこんと立っています。
実は、提案したのは市内の中学生!2018年10月に開かれた「知立市子ども議会」でのアイデアが実現したものなんです。側面を彩るのは、かきつばたの花。市の花であるかきつばたが今後もたくさん咲き誇るようにという願いを込めたんだとか。
360度見逃せない可愛らしさ
私、鶴見が独断でお送りするおすすめの角度は、後ろからのアングル。まあるいしっぽが可愛くてたまりません!
朗らかな笑顔にぷっくりとしたフォルムで、360度どこから見ても愛くるしい限り。みなさんのお気に入りポイントも、ぜひ教えてくださいね。
「ちりゅっぴポスト」
場所:愛知県知立市広見3-1(知立市役所)
かわらポスト・高浜市
「高浜市やきものの里かわら美術館」で撮影したこちらのポスト。上が瓦で下も瓦と、日本三大瓦のひとつ・三州瓦の生産地である高浜市らしい姿です!
思わず拝みたくなるこちらは、2009年7月に登場。「美術館にポストが欲しい!」という市民の要望に応えて設置されました。瓦を取り付けたのはもちろん、この地域で鬼瓦を製造する「鬼師」のみなさんです。
ほがらかな大黒様と恵比寿様
屋根瓦の上に佇むのは、大黒様と恵比寿様。微笑をたたえるその姿に、やっぱり手を合わさずにはいられません。
ところで、大黒様と恵比寿様ってよくセットになっていますよね。気になって調べてみたら、大黒様は「五穀豊穣の農業の神」、恵比寿様は「大漁追福の漁業の神」という面を持つのだそう。お参り気分は高まるばかりです。
「かわらポスト」
場所:愛知県高浜市青木町9-6-18(高浜市やきものの里かわら美術館)
デンマークポスト・安城市
え、デンマークってどういうこと?と思うじゃないですか。あるんです。デンマークからやってきたポストが、愛知県安城市に。
ここは安祥城址公園(安城町城堀30)。デンマークのコリング市と友好都市提携を結んでいることから、2004年1月に寄贈されました。ちなみに、デンパーク(赤松町梶1)にも2003年に設置されています。
国内でもポストとして使えるよう、安城郵便局が日本郵政公社(当時)に特別な申請手続きをしたのだそう。
異国情緒はこんなところに
パッと見は、ちょっと形が違うくらいかな?といういで立ちですが...鶴見はただでは帰りません(どうした)。なめまわすように見つめてみると...入れ口の蓋が「引く」形になっていました!さらに、日本のポストでは見かけない「Breve」という文字を発見!
調査したところ、これは「Breve ma ikke indeholde penge(意訳:手紙に現金を入れてはいけません)」というコメントの一部みたいです。日本も普通郵便で現金を郵送することはできません。同じルールなんですね。
「デンマークポスト」
場所:愛知県安城市安城町城堀30(安祥城址公園)、赤松町梶1(デンパーク)
抹茶色の丸型ポスト・西尾市
最後に紹介するのは、西尾市にある抹茶色のポスト!全国でも珍しい「赤くない」ポストです。
このポストの名前は「おもてなし まごころポスト」。西尾市は全国有数のてん茶(抹茶の原料)の生産地であること、さらに、市内の工場でかつて丸型ポストが生産されていたことから、設置に至ったそう。
気になるのは、そのベースの色...
私ね、このポストを見たとき、正直、思ったんですよ。このポストの表面をはいだら何色になるんだろうって...。
もちろんそんなことはできないので、目を皿にしてそのヒントを探っていると...摩擦が多いであろう入れ口の一部に塗装がハゲている部分を発見!どうやら抹茶のすぐ下は白色みたいです。 抹茶ポストは、ここ井桁屋公園(幸町19-1)のほか、市内のあちこちからまちを見守っています。西尾市を訪れたら、探してみてくださいね。
「おもてなし まごころポスト」
場所:愛知県西尾市幸町19-1(井桁屋公園) ほか
くらしを彩るユニークポスト
紹介した4つのポストをまとめると、こんな感じ。もちろん、すべて実際に回収・配達が行われる本物のポストでもあります。お散歩がてら会いに行きつつ、懐かしい人に手紙を送ってみてはいかがでしょうか?
そして、愛知県西三河の珍スポットを探す旅はまだまだ続きます!リクエストを絶賛受付中。目撃情報を公式SNSや、リクエストフォームから、どしどしお寄せください!(取材:鶴見弥耶/2020年9月取材)
【12/28追記】バラ色ポスト・西尾市
【2021年12月28日追記】
2018年9月23日から西尾市役所本庁舎の南側に設置されている「バラ色ポスト」。描かれている色とりどりの「バラ」は、西尾市の花です。
バラを描いたのは、地元・西尾高校の美術部員。西尾高校の卒業生で、洋画家として活躍している斎藤吾朗さんも協力しました。
後輩たちがメンテナンスも
設置からおよそ1年後、風や雨などによって想定以上に色があせてしまうというトラブルもありましたが、2019年11月に、同じく西尾高校の美術部員と斎藤吾朗さんが塗り替えを行いました。
塗り替えでは、光や雨に強く、色の劣化が少ない塗料を使ったそう。撮影した2021年12月も、鮮やかな「バラ色」が夕日に照らされ、とても綺麗でした!
「バラ色ポスト」
場所:愛知県西尾市丁田町下田22(西尾市役所本庁舎)
【4/15追記】ちりゅっぴポストが増えました!
【2021年4月15日追記】
2021年3月17日、知立市内3か所に新たな「ちりゅっぴポスト」が3つ登場しました!
1つ目は「かきつ姫公園」(知立市八橋町大流27-93)の前にあります。コンパクトなサイズで、色も赤ではなく紫色。公園の緑に溶け込む、奥ゆかしいたたずまいです。
かきつ姫公園前ちりゅっぴポスト・知立市
近づいてみると、正面には封筒を片手にちりゅっぴがにっこり。封筒のフタをとじるシールもちりゅっぴのシルエットで、遊び心を感じます。
後ろ側も要チェック。ちりゅっぴがひょっこり顔をのぞかせていますよ!さらに側面にも、市松模様にちりゅっぴや知立市の市章などがあしらわれています。
「かきつ姫公園前ちりゅっぴポスト」
場所:愛知県知立市八橋町大流27-93
ピアゴ店前ちりゅっぴポスト・知立市
2つ目はピアゴ知立店(知立市南新地1-2-6)の駐車場にあります。
こちらはポストらしい真っ赤なデザイン。かきつ姫公園前のポストに同じく、封筒を手にしたちりゅっぴがお出迎えしてくれます。
いろんな表情のちりゅっぴにキュン
側面には表情豊かなちりゅっぴが勢ぞろい!立ち止まってじっくり眺めたくなります。駐車場なので車の往来にはご注意くださいね。
「お持ち帰りしたいくらいカワイイ!」と思ったアナタ、実はすべてLINEスタンプの絵柄で、LINEストアから購入できます。詳しくは知立市ホームページ「ちりゅっぴLINEスタンプについて」をご覧ください。
「ピアゴ店前ちりゅっぴポスト」
場所:愛知県知立市南新地1-2-6
元岡商店前ちりゅっぴポスト・知立市
3つ目のポストは、元岡商店(知立市山町中畑13-22)の前、旧東海道沿い・御林交差点近くにあります。
知立市牛田町には、東海道沿いの松並木が現在も残っています。こちらのポストにも、青空のもと松並木を歩くちりゅっぴの姿が描かれています。
ちりゅっぴも貴族の装い!?
よく見ると「郵便POST」にちりゅっぴのシルエットが。思わず顔がほころびます。
後ろ側には、平安時代の歌人在原業平が八橋で詠んだとされる和歌が書かれています。側面には満開のかきつばたを楽しむちりゅっぴが。その装いも、当時の装束を思わせるデザインです。
「元岡商店前ちりゅっぴポスト」
場所:愛知県知立市山町中畑13-22
(取材:山口さくら・趙雨荷/2021年4月取材)
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