水面やガラスなどの反射(=リフレクション)を利用して幻想的な世界を演出するリフレクション写真。南米のボリビアにある「ウユニ塩湖」で一躍ブームとなり、日本でも美しいリフレクションを撮影できるスポットが話題を呼んでいます。なんとココ、愛知県西尾市にもリフレクション写真を撮影できる映えスポットがあるんだそう。
今回は、西尾市を中心に活動しているインスタグラマーの稲垣貴司さんが発見した、東幡豆町のウユニ塩湖こと「ハズニ塩湖」でリフレクション写真に挑戦!きれいな反射が起こる場所や条件、撮影のコツを詳しく解説します。
人気のインスタグラマーがコツを伝授!
写真提供:稲垣貴司さん
ハズニ塩湖のリフレクション写真について教えてくれるのは、「古き良き日本」@japan_umi のアカウントを運営するインスタグラマーの稲垣さん。自然豊かな田舎の風景や心癒される夕日の写真が人気を博し、フォロワー数はなんと2万人超え!
「日本のウユニ塩湖」といわれる香川県三豊市の父母ヶ浜のリフレクション写真を見た際、地元でも撮影できないかと探していたところ、西尾市付近で3つのスポットを発見!それぞれウユニ塩湖にちなんで「ハズニ塩湖」「ニシニ塩湖」「ガマニ塩湖」と命名したんだそう。今回は、中でも難易度が低い「ハズニ塩湖」の撮影方法を教えてもらいます。
まずは、ハズニ塩湖の撮影許可書をゲット!
「ハズニ塩湖」は「東幡豆漁業組合」が管理する場所。無断で立ち入ることができませんが、許可書があれば入って撮影することができます。
「東幡豆漁業組合」の事務所で「許可書」をゲットし、撮影場所へGO!海に生息している生き物を採ったり、無断駐車したりと、地元の漁師さんに迷惑をかける行為は禁止されています。マナーを守って楽しく撮影しましょう!※東幡豆漁港の駐車場を利用。路上駐車はご遠慮ください。
リフレクションする平面の潮だまりを探して
さっそくやってきたのは、「東幡豆漁業組合」から海沿いを南東に進み、10分ほど歩いた場所にある干潟。「前島リフレクション撮影スポット」と書いてある看板が目印です。
スロープを降りてさっそく撮影スタート!滑りやすいので足元に注意しながらリフレクションが起こる潮だまりを探していきます。濡れるので、靴はサンダルや長靴がおすすめ。稲垣さんに撮影場所の探し方を聞いてみると「砂山や海藻が水面から出ているときれいに反射しないので、平面の潮だまりを探してみて」と優しく教えてくれました。
条件は風速1m以下、潮位80cm以下
ハズニ塩湖での撮影条件は、波が立たない風速1m以下かつ、干潮時の潮位80cm以下であること。自然を利用したリフレクションは、2つの条件を満たしていても、潮だまりの形や天気の様子によって撮影状況が変わるため、「奇跡の1枚」ともいわれています。
好条件でベストショットを撮影するために何度もハズニ塩湖へ足を運んでいる稲垣さん。「反射すると映えるので、高い雲やかっこいい形の雲が浮かんでいる空を狙っています」というこだわりも。その時々で違った表情を見せる自然や空を撮影するのが楽しいんだそう。
かっこいい雲や島もきれいに反射させよう!
前島がきれいにリフレクションするのもハズニ塩湖ならでは。島の左右や被写体の頭が切れないように、テスト撮影を繰り返しながら全体のバランスを調整。島と島の間に被写体を立たせることで、反射の影がかぶることなく、きれいな鏡張りショットが撮影できます。
この日は、薄い雲が反射した爽やかなリフレクション写真をパシャリ!手前の貝殻や海藻にピントがあってしまうことがあるので、撮影した写真をチェックするのも忘れずに。
スマホで簡単撮影!レンズを水面ギリギリに
設定が難しい一眼レフですが、リフレクション写真を撮影する際の稲垣さんのおすすめは「f値8~9」「シャッタースピード800」「ISO100」。そのほか、なるべく自然に近い色合いになるよう、その日の天気にあわせてホワイトバランスを調整しているそう。
自動設定に優れたスマホでも気軽に撮影することができるリフレクション写真。カメラレンズを水面側にすることで、反射する水面の面積が大きくなり、被写体のリフレクションがよりキレイに映るんです。
美しい写真で西尾市の魅力を発信!
地元である西尾市の魅力をPRするためにインスタグラムを始めたという稲垣さん。最初はスマホで撮影した写真を投稿していましたが、反響が大きくなっていき「もっと自分のイメージに近い写真を撮りたい」と一眼レフでの撮影をスタート。
今では子どもたちといろいろな場所へカメラを持って出かけるのが休日の楽しみなんだとか。2本の木がポツンと立つ刈谷市の田園風景や、趣あふれる安城市の丈山苑も稲垣さんのイチオシ撮影スポット。生まれ育った地元ののどかな雰囲気を写真に残すのが好きなんだそう。
ハズニ塩湖で、奇跡の1枚をパシャリ!
リフレクションをはじめ、さまざまな写真で多くのフォロワーを魅了する稲垣さん。「西尾市にはみなさんにまだまだ知られていない心癒されるスポットがたくさんあります。お出かけの思い出に、ぜひ西尾市の魅力をカメラに収めてください」と、笑顔で語ってくれました。
風速1m以下、潮位80cm以下という条件でしか撮影できない奇跡の1枚を狙って、リフレクション写真が撮影できる「ハズニ塩湖」にぜひ足を運んでみては。 (取材:岩井美穂/2021年10月取材)
撮影受付場所「東幡豆漁協組合」
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