神社やお寺に参拝した証の「御朱印」。最近では、季節を感じる植物や、神社にまつわる動物、神様にちなんだオリジナルデザインの御朱印も増えてきました。
そこで、愛知県西三河エリアでいただける、華やかで特別なデザインの御朱印をご紹介!さらに、「御朱印ってそもそも何?」「御朱印のいただき方を知りたい!」といった御朱印の基本や気になるあれこれにもお答えします。今回は、刈谷編です!安城・高浜・西尾編はこちら。
※2023年8~9月取材・撮影
※お出かけの際は最新情報をご確認ください
神社のキャラクターをあしらった御朱印
刈谷市司町にある市原稲荷神社では、手彫りのスタンプをあしらった季節替わりの御朱印が授与されています。2023年9月からは、御朱印の練習をしているきつねたちと彼岸花のデザイン。かわいいトンボとすずめが周りを飛んでいます!
2匹のきつねは、神社のオリジナルキャラクター「イッチ」と「バラくん」。過去の御朱印を見ると、春は桜の木の下でお花見をしたり、夏は浴衣で花火を見たり…季節のイベントを楽しんでいます。
飛び出す!月替わりの「午の日参り特別御朱印」
また、「午の日」限定の特別御朱印も。デザインは月替わりで、飛び出すしかけが特徴的!2023年9月は黄金色に色づいた稲穂が立体的に表現されています。
午の日は月に2度か3度で、稲荷神社のご祭神「倉稲魂神」の縁日。この日に、市原稲荷神社の境内にある末社をめぐり、社務所で受け取った「願い結びの紐」を結んでお参りすると、特別御朱印をいただくことができます。
神社に足を運びたくなるさまざまな催し
神社へ気軽に足を運んでもらいたいと、しめ縄づくり体験や落語会など、さまざまな催しを行っている市原稲荷神社。2020年から始めた「夏詣」では境内に風鈴を設置し、涼やかな音色に癒されると話題に。
市原稲荷神社の歴史は、西暦653年、亀狭山(現在の亀城公園)に神殿を創立したのが始まりといわれています。その後、水野忠政(家康の祖父)により現在の場所へ。野田八幡宮・知立神社とともに、刈谷藩の領内3社として特別な崇敬を受けました。
市原稲荷神社(刈谷市)
場所:愛知県刈谷市司町8-52
電話:0566-21-1755
開所日時:9:00~17:00
駐車場:あり
市原稲荷神社【公式】インスタグラム
【御朱印情報】
■季節替わり御朱印
初穂料:1,000円
頒布期間:季節替わり
■午の日参り特別御朱印
初穂料:2,000円
頒布期間:月替わり・午の日のみ
アクセスマップ
2023年は「食べ物と動物」がテーマ
刈谷市小垣江町にある小垣江神明神社の月替わり御朱印は、はんこがメインのかわいらしいデザイン!2023年は「食べ物と動物」がテーマで、9月はきつねとぶどうがあしらわれています。現在、7人の女性が授与所係として携わっていて、書き手の個性を楽しみに毎月訪れる人も。
開所日は毎月1日、土日、祝日の9:00~17:00。そのほか不定期で開所する日もあります。月替わり御朱印は書き置きのみで、開所日以外は無人授与所でもいただくことができます。
※2023年11月からは、さらに月・火・水10:00〜15:00開所
五神が揃うと満願成就!?
月替わり御朱印とともに注目を集めているのが「五神の御朱印」。五神とは、中国の神話で東西南北と中央を司る霊獣です。
小垣江神明神社では、春:青龍(東)、夏:朱雀(南)、秋:白虎(西)、冬:玄武(北)を描いた御朱印が、それぞれ3ヶ月限定で授与されます。中央を司る麒麟・黄龍(年替わり)は、祭典日のみの授与。詳しい日程は小垣江神明神社 御朱印【公式】インスタグラムで確認できます。五神が揃うと、願いが叶うかも!?
西暦588年にはじまった刈谷市最古の神社
御朱印には「日本武尊ゆかり 刈谷市最古の神社」の文字が。小垣江神明神社のはじまりは西暦588年にさかのぼります。
一説には、日本武尊が船の上から小垣江の美しい入り江を目にして、熱田の地と間違えてこの地に降り立ったとも伝えられています。
小垣江神明神社(刈谷市)
場所:愛知県刈谷市小垣江町下56
電話:0566-22-5880
開所日時:毎月1日・土・日・祝日・祭典日 9:00〜17:00、その他は不定期(御朱印受付16:30まで・書き置き御朱印の無人授与所あり)
※2023年11月からは、さらに月・火・水10:00〜15:00開所
駐車場:あり
小垣江神明神社 御朱印【公式】インスタグラム
【御朱印情報】
■月替わり御朱印
初穂料:500円
頒布期間:月替わり
■五神の御朱印
初穂料:1,000円
頒布期間:季節替わり(3月~5月:青龍、6月~8月:朱雀、9月~11月:白虎、12月~2月:玄武)/麒麟・黄龍は年替わり・祭典日のみ
アクセスマップ
淡い色づかいで風物詩を描く
刈谷市野田町にある野田八幡宮でいただける季節替わりの御朱印には、季節の花や風物詩の挿絵が入っています。
絵の具などを使い、1枚1枚手描きで仕上げているそう。淡い色づかいでほっと心が和みます。
秋は「彼岸花」と「萩」の挿絵
2023年9月からは彼岸花・萩の2種類が登場。なくなり次第新しいデザインへ替わります。開所日はほぼ毎日、8:00~12:00です。
お参りと合わせて、朝市や、境内にある野田史料館を訪れるのもおすすめ!朝市は5のつく日と0のつく日に行われ、野菜や果物、花苗、たこ焼きなどの出店があるとのこと。野田史料館は毎月3回(第1日曜、第4土曜の午前中、15日)のみ開館します。
「安産の井」と伝わる井戸
西暦676年の創建以来、地域の守り神として親しまれている野田八幡宮。本殿のそばにひっそりとたたずむ井戸は、「安産の井」として伝えられています。希望する人は拝観することもできます。
また、さまざまな伝統的行事が受け継がれていて、「野田雨乞笠おどり」は刈谷市無形民俗文化財に指定されています。
野田八幡宮(刈谷市)
場所:愛知県刈谷市野田町東屋敷62
電話:0566-23-8649
開所日時:ほぼ毎日8:00~12:00
駐車場:あり
野田八幡宮 official インスタグラム
【御朱印情報】
初穂料:300円
頒布期間:季節替わり
アクセスマップ
御朱印の基本と気になる疑問
Q. そもそも御朱印って?
A. 御朱印という名の通り、神社やお寺で押していただける「印」のこと。参拝した日付や神社・御本尊の名前なども書いてもらえることが多いです。
現在では参拝した証として、記念に集める人が増えてきました。見返して思い出に浸ったり、イラストを鑑賞したりして楽しめます。
Q. 神社とお寺で御朱印帳を分けるべき?
A. 分けるかどうかは個人で判断してOK。
分ける派:神社は神道、お寺は仏教の施設で、まつられている神様・仏様も異なるので分ける
分けなくてもよい派:仏教と神道が融合する神仏習合の考え方にのっとれば、特に分ける必要はない
Q. 御朱印帳はどこで買えるの?選び方を知りたい!
A. 御朱印帳は神社やお寺、文具店・雑貨店、ネット通販などで手に入れることができます。デザインや素材もさまざまです。
大きさは、一般的には神社よりお寺のものが大きめ。見開きサイズ専用の御朱印帳もあります。大きめのサイズで迫力ある筆遣いを楽しんだり、持ち運びやすいコンパクトなサイズにしたり…自身の御朱印ライフに合わせて選んでみては。
Q. 御朱印をいただく手順は?
A. まずお参りをして、それから御朱印をいただきましょう。参拝前にいただける場合や、受付してもらえる場合もあるので、臨機応変に。
いただいた御朱印は神社・お寺からお受けしたもの。粗末にせず大切に扱いましょう。
(取材:鶴見弥耶/2023年8~9月取材・撮影)