愛知県西三河地域の盆踊りを徹底的に紹介するこの特集、前回、伝統編では刈谷市・高浜市・碧南市の盆踊りを紹介しましたが、今回は「かわいい編」ということで、安城市・知立市・西尾市をピックアップ!
伝統編とは、ちょっとテイストが変わり、踊りのモチーフや振り付けがとっても個性的な、見ているだけで元気になれるものが揃いました。地域の特色をぎゅっと詰め込んだ盆踊りは、その由来を知るともっと魅力的に見えるはず。今年の夏は、近所の盆踊りの振り付けを覚え盛り上がりましょう!
七夕をイメージ!「安城七夕音頭」
安城七夕まつりや地域のお祭りで40年以上にわたって踊られているのが、七夕まつりの風景を踊りにした「安城七夕音頭」です。
七夕の竹飾りをイメージした振り付けや、飾りを下から眺める人たち・願いごとをする人たちの姿など、七夕らしい姿を切り取った振り付けが魅力!一連の流れが七夕まつりを楽しむ人々を描いたひとつのストーリーになっていることにも注目です。「安城七夕音頭」を愛する安城市民のみなさんに、踊り方のコツを動画でレクチャーしてもらいます!
竹飾りを表現「安城七夕音頭」を踊るポイント
1.竹飾りの振り付け
竹飾りをイメージした振り付けは、両手を肩より上にあげて、自分の手が竹飾りになったつもりで左右に振る。手首をひねらず直線的に動かすと、竹飾りが風に揺れるシンプルな動きをより表現できる。
2.竹飾りを眺める動き
竹飾りを見上げる人たちの表現は「あけかざし」と呼ばれる動きが重要。頭上の竹飾りを見上げるように、かざした手の先にある竹飾りを眺めるイメージを忘れずに!
知立の新名物!「ちりゅっぴ・ちりゅっぴ」
2017年のゆるキャラ®グランプリでは、準グランプリに輝いた知立市の「ちりゅっぴ」。知立市にはなんと、その盆踊りがあるんです!かわいいゆるキャラと歴史ある知立市のコラボレーション。知立よいとこ祭りをはじめ、市内のあちこちのお祭りで踊られているので、みなさんも明るく元気に踊りましょう!
歌詞に出てくる「お馬のパーカー」や「むかし旅人がたくさん歩いたよ」などのフレーズは、知立市が江戸時代に池鯉鮒宿と呼ばれる宿場町だったからだそう。踊るときちょっと意識してみるとオモシロいかも!?
楽しく元気に!「ちりゅっぴ・ちりゅっぴ」
1.手のひらを押し上げる動き
指を5本とも広げて斜め上に3回、夜空に向かって勢いよく押し上げましょう。みんなで輪になって踊れば、自分もまわりも自然と楽しくなること間違いなし!
2.楽しみながら踊る
「明るく楽しく」がキーワードの「ちりゅっぴ・ちりゅっぴ」は、丁寧に踊ること以上に、元気に踊ることが大切。子どもも大人も、笑顔と大きな動きで思う存分踊っちゃいましょう!
西尾高校の伝統!女子生徒が踊る「西高音頭」
毎年、高校の体育祭で女子生徒が踊る「西高音頭」。西尾高校の卒業生だという先生が作ったもので、長年にわたり引き継がれています。それぞれ好きな浴衣を着て踊るので、とても華やかな光景に。西尾高校の女子生徒はみんな自分で着付けできるようになるそうですよ!
他の盆踊りとは違った特徴は、豆絞り(手ぬぐい)を使って踊ること!緑・青・赤と学年色の"マイ豆絞り"を3年間使い続けるんだそう。豆絞りといえば普通、はちまきにして使うことはあるけれど、振り付けに使うなんて驚き!ちなみに、体育祭で踊る盆踊りは「西高音頭」の他に「西尾音頭」も。この2つの振り付け、西尾高校卒業生のみなさんなら今でも覚えているはず!
豆絞りが大活躍!「西高音頭」を踊るポイント
1.屋根のポーズ
腕で三角形を作る屋根のポーズ!城下町として栄えた西尾市のお城やお寺の屋根をイメージ。左右に1回ずつポーズをしながら、片足を出したら逆の足をゆっくり引き寄せるように!
2.豆絞りを下ろす動き
肩にかけた豆絞りを下ろす仕草。シュッと下ろしたら、人差し指と中指に絡ませるように持ち、ねじってからピンと伸ばす。2本指で持つところがポイント。
3.豆絞りを持って回る動き
豆絞りは頭より上に持ち上げ、首をかたむけて空を見上げるように!中腰になってゆっくり回る。
近所の盆踊りの魅力を実感しよう!
どの盆踊りも、それぞれの個性の中に振り付けや歌詞に込められたたくさんの地元への愛を感じます。「踊ったことはあるけど、詳しい振り付けまで知らなかった」なんてこともある、地元の盆踊り。今年の夏は、この機会に再確認して踊ってみてはいかがでしょうか?
なお、今回、紹介していない刈谷市、高浜市、碧南市の盆踊りは「伝統編」として紹介していますので、こちらもぜひご覧ください!(取材:西等)