安城市にある小さな本屋さん「七坪書店」。店内には店主こだわりの本が並び、その選書センスに本好きが注目しているのだとか。また、本との出会いのイベントも定期的に開催していたり、カフェが楽しめたりと、本にまつわる楽しみがたくさんありそう…! 店主・松崎さんにどんな雰囲気の書店?どんな本が並ぶの?などお聞きしました。
※松崎さんの「崎」の正式表記は立つ崎(たつさき)
※2024年10月取材、お出かけの際は最新情報をご確認ください。
※価格は全て税込です。
目印は「Book & Coffee」の看板!
名鉄・桜井駅から徒歩10分の距離にある「七坪書店」。店主の松崎さんは、祖父から譲り受けた古民家を改修し、2023年12月にお店を開きました。オープン以来、SNSの口コミなどを見たお客さんが市内外から訪れたり、散歩ついでにコーヒーを飲む近所の常連さんがいたりと、読書好きだけでなく地域からも愛されるお店のようです。
駐車場は店舗の横に1台分、第2駐車場に2台分あります。満車の際は桜井駅のパーキングを利用してください。
気になる店内は…?
店内はどこか懐かしさを感じさせる落ち着いた空間。手前が書店ブース、奥がカフェブースとなっており、入り口からまっすぐ縦に伸びたスペースが七坪あることから「七坪書店」と名付けたのだそう。
七坪書店で扱う本は小説、エッセイ、短歌などの新刊文芸書が中心。松崎さんがDIYで製作した書棚の上の段には単行本、下の段には文庫本が約300冊並びます。
選書については、「自分が惹かれる本であり、かつ、よく来てくれるお客さんの好みに合う、この2つのバランスが取れた本を選んでいます。お客さんの好みから少しだけずれた作品も選び、新たな本との出会いも楽しんでもらえるようにしています」と松崎さんは話します。
「小さな反発心」がお店を開くきっかけに
本のラインナップを見てみると、「大きな書店では見かけないマニアックな本ばかり並んでいる…!」と思いきや、「実は大きな書店にも置いてあるけれど、書棚の奥にあるような本ばかりです」と松崎さん。文芸書ばかり集めた理由について、「文芸書が好きという理由もありますが、本屋さんの文芸コーナーはお店の端にあったり、年々スペースが減少していったりしていて、歯痒い思いがありました。そんな既存の書店への小さな反発心から、文芸書が主役の書店を作ったんです」と語ってくれました。
店主おすすめの自主制作作品も
個人やグループで自主制作・出版したリトルプレスやZINEなどに出会えるのは、個人書店ならではの楽しみですよね。ここにも松崎さんイチオシの『DITTO MARKER(ディットマーカー)』『愛知渋ビル手帖』が陳列されていました。想像以上にしっかりとした装丁で読んでみたい…!『愛知渋ビル手帖』は、タイトルの通り渋いビルがたくさん紹介されており、建築マニアが好きそう。
本好きが集うイベントも開催
七坪書店では定期的にイベントも開催。読んだ本について語り合う読書会や、「グチってみよう、エレガントに短歌で」「いい歌詞について考える会」など少し変わったイベントも。お客さん主催の回もあるので、「このテーマでぜひ語りたい!」という人は松崎さんにご相談を。イベントの参加者は、常連の方もいれば、来店自体初めてという方もいるのだそう。敷居が高いイメージの読書会ですが、松崎さんの年齢もあってか参加者は20代~30代が多いそう。
イベント情報は店頭やホームページ、インスタグラムで確認することができます。「気兼ねなく来てくれたら」と松崎さんは笑顔で話してくれました。
カフェでゆったりとしたひと時を
コーヒーの良い香りに誘われ、そのままカフェスペースへ。カウンター席に座ると、目の前で松崎さんがコーヒーや紅茶を淹れてくれます。お湯をドリップに注ぐ音を聞きながら出来上がりを待つのも心地良い時間です。
メニューは、「FUKUSUKE BLEND(450円)」、「紅茶(アールグレイ)(450円)」、「きまぐれ珈琲、紅茶(550円)」があります。ドリンクのみの利用も可能。本を購入すると50円割引にしてもらえるのはうれしいですね!店内の本は会計済みのものに限るので、ご注意ください。
会話をしながら本を楽しめる
今回注文したのは「FUKUSUKE BLEND(450円)」と「きまぐれ紅茶(550円)」。松崎さんによると「コーヒーを提供するなら地元にゆかりあるものを」との思いから、同じ通りに店舗を構えるスペシャルティコーヒー専門店「FUKUSUKE COFFEE ROASTERY」のコーヒーをセレクトしたのだそう。ほのかな苦みがありながらも、上質な酸味で飲みやすい味わいです。「きまぐれ紅茶」はその時々のフレーバーを楽しめます。取材した日は、はちみつハーブティーでした。
カウンター席のほか、座敷席も1テーブルあります。書棚を眺めながら、「あの表紙の本、気になる!」なんて話も弾みますね。
本との出会いを楽しめる書店に
小さい書店だからこそ少ない冊数で仕入れ、いつ来ても新たな本との出会いを楽しめる場にしているという七坪書店。ちなみに金曜日が最も多く店頭に並ぶ日とのことなので、狙ってみるのもいいかもしれません。もちろん、店頭に並んでいない本を取り寄せることも可能です。
最後に松崎さんは、「七坪書店が細く長く愛される書店となり、文芸書好きな人が増えるだけでなく、もっと小説の話を気軽にできる機会が増えるとうれしいです」と今後の抱負を語ってくれました。(取材:武富由夏/2024年10月取材・撮影)
七坪書店
場所:愛知県安城市桜井町西町上54
休み:水曜、木曜
営業時間:11:00~19:00
電話:0566-93-9662
駐車場:3台
公式サイト
公式Instagram
近所の気になる話題を検索!
検索ボックスに気になるワードを入力して、検索ボタンをポチッ!
【うなぎ】【ラーメン】【スイーツ】などのグルメ情報や、【公園】【イベント】【祭り】などのお出かけ情報も満載♪