愛知県安城市ののどかな田園地帯の一角で、こだわりのドライフルーツが作られていることをご存じでしたか?
今回ご紹介する「ドライフルーツ六美(むつみ)」のドライフルーツは、「砂糖不使用なのに甘い!」「セミドライの食感がクセになる!」と評判で、リピーターも続出しているのだとか。
「JAあいち中央」と「クッピーラムネ」のコラボ商品にも携わり、ますます活躍の場を広げる「ドライフルーツ六美」の魅力を、徹底的に深掘りします!
※2023年8月取材・撮影
※お出かけの際は最新情報をご確認ください
季節の果物や野菜がドライフルーツで楽しめる!
「ドライフルーツ六美」のドライフルーツは、季節ごとの新鮮な果物や野菜を使用しています。いちじく、りんご、キウイフルーツ、みかん、すいか、トマトなど、多岐にわたる商品ラインナップが魅力的です。
特に注目すべきは、いちじくや梨は安城産、キウイフルーツは岡崎産と、地元で育てられたフルーツを使用している点。自社工場では、果物の選別からカット、乾燥、袋詰めまでの一連の工程が行われており、品質の管理にも力を入れていることがうかがえます。
親子3代で仲良く手作り!
「ドライフルーツ六美」を手掛けるのは、株式会社六美の祢宜田登美子さん(写真左)を中心とした親子3世代。母親の秀子さん、そして娘の季鼓さんで、仲睦まじく製造しています。
「あまりケンカもしないし、女同士で仲良くやっていますよ!」と登美子さん。登美子さんは管理栄養士・国際中医薬膳師の資格を持っており、その知識も商品開発に生かされています。
娘の季鼓さんはお店の広報やSNSなどを担当。素材感が伝わる写真や、製造過程がわかる写真を撮るようにしているそうです。
登美子さんに「六美」の名前の由来について尋ねると、お父さんの名前「六男」と登美子さんの「美」が組み合わさって生まれたと教えてくれました。
規格外のフルーツにもう一度輝く機会を
ドライフルーツを作り始めたきっかけは、登美子さんが弁当屋で働いていたころの経験がもとになっています。地元の農家から「少しでもキズがついたものや、熟し過ぎてしまったものは廃棄されてしまうのでもったいない。どうにか使うことはできないか?」と相談を受けたのだそうです。
そこで、試しに乾燥機でドライフルーツを作ってみることに。結果としてその美味しさに驚き、販売を決意しました。
「廃棄されるフルーツに、もう一度輝く機会を与えたい。困っている農家さんを助けたい」という登美子さんの強い想いが、今日の「ドライフルーツ六美」を支えています。
一つひとつを目で見て皮を剥き、丁寧にカット
取材日は、梨の加工作業が行われていました。安城市内の「くるみや梨園」から直接買い付けた梨を綺麗に洗浄し、皮を丁寧にピーラーで剥きます。剥き残した部分やヘタの部分は手作業で細かく取り除いていきます。その後、一口サイズにしますが、大きさはフルーツの大きさや水分量によって変えているそうで、乾燥した時に仕上がりが均一になるように考えられています。
多い日で一日に200kgもの梨を加工するのだとか。集中力とチームワークが大切な、根気のいる作業が続きます。
乾燥機に入れてセミドライ状態まで乾燥
カットしたら、セミドライ状態になるまで乾燥機を使用。この日は、いちじくが乾燥機に入れられていました。果物の種類や水分量に応じて乾燥時間を調整しているそうで、仕上がりの水分量が18%以下のものを合格品としています。
しかし、独学でのドライフルーツ作りは、初めは失敗の連続でした。「乾燥時間が長過ぎて黒くなってしまったり、素材によって水分量が違ってうまく乾燥しなかったりと、難しいことばかりでした」と登美子さん。
農家さんが心を込めて育てた素材そのものの甘さを活かすため、砂糖不使用での製造にもこだわりました。
試行錯誤の結果、甘みや旨味がしっかりと濃縮された、ジューシーなドライフルーツが完成。幅広い世代に愛される商品が誕生したのです。
乾燥技術を活かし「クッピーラムネ」の製造にも関わる
ドライフルーツ作りの乾燥技術は、JAあいち中央とクッピーラムネのコラボ商品にも採用されています。コラボ商品は、いちじく、にんじん、梨の3種のフレーバーをラインナップしており、祢宜田さんたちはいちじくを乾燥させ、粉末にして配合することで新しいラムネの味わいを生み出すことに貢献しました。
この商品は、JA産直店舗とJA農産物ネット販売サイト「碧海そだち~オンラインショップ~」で購入可能。ちょっとした手土産にはもちろん、子どもが集まる賑やかな場にもぴったりの商品です。
ふるさと納税の返礼品に「薬膳果水」を出品
さらに、ふるさと納税の返礼品として「薬膳果水」を開発。
フルーツの効果や効能を活かしたフレーバーウォーターで、「ドライフルーツを使った製品を通じて、皆様の体の不調を少しでも和らげたい」という想いから誕生しました。
管理栄養士・国際中医薬膳師の資格を持つ登美子さんがフルーツの効能を調べ尽くし、むくみや美白、腸内環境活性化などの効果が期待される6種類のフレーバーに分類。1.5L〜2Lの水に約半日〜1日ほど浸けておくだけで簡単に作ることができます。
「夜寝る前に浸けておくのがおすすめ。翌朝にはおいしく飲むことができますよ。水ではなく紅茶に入れたり、ワインに入れてサングリアとして楽しんだりしてみてください」。
注文の際はふるさと納税サイトをチェックしてみて。
新たな楽しみ方でドライフルーツを広める
普段の食生活に取り入れたい、安心・安全なドライフルーツ。
砂糖不使用なので、健康に気遣う人や子どもへのおやつ、お茶請けにもぴったりですね。さらに、栄養価も高く最長で6ヶ月保存がきくので、災害時の非常食として携帯しておくのもおすすめです。
「廃棄量も減り、農家さんにも喜んでいただけています」と話してくれました。
現在は、オリーブオイルとのペアリングなどを通して、新しいドライフルーツの食べ方の組み合わせも探求しているのだそう。「ドライフルーツ六美」は、これからも日常に彩りと健康をもたらしてくれるでしょう。
(取材:光田さやか/2023年8月取材・撮影)
店舗情報、購入できる場所はこちら
株式会社六美
住所:愛知県安城市和泉町下之切65
電話:0566-95-6363
営業時間:9:00~17:00
定休日:土曜・日曜
駐車場台数:1台
公式インスタグラム
ネットショップはこちら
販売店はこちら
・本社工場
※電話またはインスタグラムのDMにて前日までの予約注文のみ可
・でんまぁと 安城北部
・でんまぁと 安城西部
・道の駅 にしお岡の山
・MIKAWA FOREST NEOPASA岡崎店
・Cafe Garden P.o.t