愛知県碧南市にある建設株式会社「木村建設」。創業60年を期に計画を始め、2022年4月に新社屋が完成したそうですが、なんと会社の中で世界旅行ができるようになったのだとか!?さらに、うわさによると、新社屋の企画やデザインはほぼ社員が行ったとのこと。気になる新社屋について、そもそも木村建設とはどのような会社なのか、近所の取材班が徹底取材しました。
テーマカラーの緑が映える外観
愛知県碧南市の建設会社「木村建設」は、碧南中央駅から車で4分の場所にあります。 新社屋はまず外観の色をグレーから、やや濃いめの黄緑色に変更。会社のテーマカラーである緑になったことで、より木村建設らしい会社に感じられます。
中に入ると、新社屋のトータルデザインを担当した、営業部の竹内菜々子さんが出迎えてくれました。「今回の新社屋で特に変わったのが会議室。想像以上ですよ」とのこと。一体どういうことなのか、期待が高まります!
まるで砂漠のなか!?アラブの風を感じる「エジプト」
廊下を進み会議室の扉の前に立つと、ネームプレートにはなぜか「エジプト」の文字。困惑する取材班、思い切って扉を開けてみると…、なぜか巨大なピラミッド!?なんとこちらの部屋、エジプトをモチーフにした会議室なんです。
新社屋は5大陸ごとの国の部屋を作ることをコンセプトに企画がスタート。どの国にするか、各国のイメージは何かなどは社員同士で意見を出し、それをもとに部屋全体のデザインを竹内さんが考えました。たしかにこちらの部屋は、石造り風の壁や床、砂漠を感じさせる配色など、細かい部分までしっかりエジプトを感じられる工夫がなされています。
タイムズスクエアのオフィスのような会議室「ニューヨーク」
こちらのシックな会議室のテーマは「ニューヨーク」。アメリカの中でもビジネスの街というイメージがあることから選ばれたのだそう。
部屋全体をモノトーンに統一することで大人の落ち着いた雰囲気を演出。壁にはタイムズスクエアの写真が全面に貼られており、モノクロ写真の中に入る赤がモード感を演出するアクセントとなっています。また、上質さをより引き出すために天井を一部分上にあげ、照明が見えないような造りにするなど、建築会社ならではの視点で行われた工夫も。ニューヨークは重役会議でも使用される会議室とのことですが、こんな素敵な部屋なら、重要な取引もスムーズに進みそう!
ブラジルやオーストラリア、南極、さらに駐車場には宇宙が広がる!?
入口近くの「ブラジル」は、カラフルなインテリアと植物に囲まれた明るい待合室。インパクト強めなデザインは、ブラジルのカーニバルとアマゾン川のイメージから決まったのだそう。説明会などで使用される大部屋は「南極」。真っ白な床とダイナミックな氷の写真の部屋にいると、なんだかヒンヤリ感じるような……?
他にも「タイ」「オーストラリア」「デンマーク」などの会議室があります。また、駐車場には宇宙が!?なんと、上から見たら星座の形が浮かび上がるよう照明が埋め込まれています。新社屋で地球が完成したから、宇宙も必要なのでは、という社員の意見から生まれた発想なのだとか。細かい部分まで遊び心が満載です!
これから会社を支える社員が愛着を持てるオフィスへ
こんなに楽しい新社屋の仕掛人は、梶野文哉さん(副社長)です。なんと新社屋を考える際、会社の今後を創り上げていく社員自身に任せようと決意。「国」という大きなテーマを与えて、その後は社員たちの発想に任せることにしたのだとか。 新社屋のコンセプトを国にした理由は、会社に興味を持ってもらう入り口を作るためなのだそう。たしかに「今日エジプトで打ち合わせ」と聞けば、木村建設がどんな会社なのか気になってしまいます…。
「『面白いことをしている会社』だと社外にも社員にも思ってもらおうと考えました。社外の人には木村建設にさらに興味をもってもらうきっかけに、社員には誰かに話したくなる、愛着のある社屋になったのでは」と梶野さん。たしかに会社の面白い取り組みや考え方は、他の人に自慢したくなります!
災害時の拠点として地域を支える会社に
防災にも力を入れる木村建設。新社屋の屋上には、もしもの場合に備え、ガス発電機を設置しました。災害が発生した際に、会社として地域に貢献できることはないかと考えたことで、設置を決めました。会社の3階部分であれば十分にまかなえる電力が供給されます。
テレビやラジオなど、情報を入手できる場所を整えることで、地域の人が少しでも安心できる場所になることが想定されているのだそう。
地域の安心・安全を支える縁の下の力持ち
土木・建築の施工を中心に事業を行う木村建設。土木分野では、造成・構造物などの設計、建設に携わっています。その他、普段私たちが何気なく歩いている道路にも関わっているのだとか!建築では住宅から工場の新規設計まで対応。お客様とのヒアリングを重ねて、希望以上の仕事を目指し業務に取り組みます。
社員ファーストな社風のため、若手でもさまざまな仕事にチャレンジできる環境があるのも魅力です。今回の新社屋の企画のような大きい仕事でも、社歴に関わらず任せてもらえるのだそう。また、先輩や上司にしっかりアフターフォローしてもらえるからこそ、安心して挑戦することができているとのこと。社員を思った職場環境だからこそ、面白くて自由な会社となっているのですね。
明石公園の管理・運営で「楽しさ」をお届け
碧南市にある遊園地・明石公園の指定管理会社でもある木村建設。施設の安全管理や整備、マネジメントを担当しています。他の管理会社と協力し、新規遊具の導入や、汽車の運行など、公園がより人々の憩いの場となるような活動を行っています。
新社屋の部屋のデザインを行った竹内さん、なんと学生時代には明石公園でアルバイトしていたのだとか!「指定管理会社である木村建設の存在と活躍を知り、入社を決めました。従業員視点から、より明石公園が楽しい場所になる企画や業務を提案したいです」と竹内さん。素敵な社屋で生み出される「自由」な発想から、これからどんな事業が展開されていくのか、楽しみです!(取材:柳瀬菜月/2022年11月取材)