愛知県知立市にある「クリーニングのミヤコ」。市内では2件しかない個人経営のクリーニング店です。 こちらのお店、うわさによると高価なブランド衣服や振袖などの高級な衣服、さらには人形など、通常のクリーニング店では断られるような特殊品にも対応してもらえるのだとか!?油性マーカーなどなかなか落ちないシミも、キレイにシミ抜きしてもらえるのだそう。一体どのようなお店なのか、またどのようなサービスを受けられるのか、早速お店の方にお伺いしました。
思わず笑顔に!アットホームな老舗クリーニング店
名鉄牛田駅から車で5分、愛知県知立市「クリーニングのミヤコ」は、昭和58年創業の老舗店。衣類のクリーニングはもちろん、布団や着物も対応できる確かな技術力が評判です。
お店の中に入り、ハツラツとした声と笑顔で迎え入れてくれる店主のお顔を見ると…とってもそっくり!?実は岩瀬博司さん、誠司さんは双子のご兄弟です。 「店内はけっこう暑いから気をつけてね」と声をかけてくれる誠司さん。明るく優しいお二人と話していると、とても温かい気持ちになります。その優しい人柄を表すように、お店のサービスもお客さんへの思いやりにあふれているのだそう!
ブランド品も確かな技術力できれいな仕上がりに
クリーニングの作業をするには専門の国家資格を修得し、「クリーニング師」になる必要があります。岩瀬さんご兄弟は二人ともクリーニング師の認定を受けているため、その高い技術力はしっかりと保証されているのです。 ブランドものなどの高級衣類は、クリーニング店によって断られることもありますが、クリーニングのミヤコなら大丈夫。服の素材、色、構造など、1着ずつ細かく確認し、丁寧に作業します。その姿は、まさに職人。
「クリーニング作業をやりすぎると、一部だけ色が変わってしまうことも。汚れた服をできるかぎり元の状態に近づけるにはどうすればいいか見極めるのが大事です。地味だけど責任がある仕事だよね」と誠司さん。 クリーニングのミヤコの技術力は他のクリーニング店からも認められており、お客さんの中には他店からの紹介を受けて来店した方もいたのだとか。クリーニング料金は服の種類によって変わり、カッターシャツ220円~(税込)。
思い出の服やグッズもクリーニング可能!
クリーニングのミヤコでは、どんな服でも相談されたらできるだけ引き受けるのだそう。巫女さん用の着物や病院で使われている白衣、お祭りの法被などさまざまな衣服のクリーニング依頼がまいこみます。
博司さんがこれまでに引き受けた依頼の中には、「10年前に購入したぬいぐるみを洗ってほしい」というものもあったのだとか! そのほかウエディングドレスや振袖など、イベント事に関わる豪華な衣服も依頼することができます。また、カーテンなどの身近だけどなかなか洗う機会のない物も、相談があれば引き受けてもらえるとのこと。とても頼もしい!
父の技を引き継ぐ着物クリーニング
創業当時は着物専門のクリーニング店だったため、「デリケートな着物も安心して任せられる」と、昔から着物クリーニングを任せているお客さんも多数。
取材班が老舗ならではの技を感じたのは、着物ハンガーに掛け、立たせた状態でアイロンをかける作業。着る状態に近い状況で作業をすることで、人の体にフィットする仕上がりになる熟練の技です。
「父のやり方を受け継いで作業しています。と言っても、口では教えてもらえなかったので、技術は目で見て盗みました」と博司さん。昔ながらの方法で仕上げる様子には、お店の歴史が詰まっているように感じます。
クリーニング師の技が光るミヤコのシミ抜き
クリーニングのミヤコは、どんなものにも対応できるシミ抜き技術がピカイチ。ボールペンや油性マーカーのインク、汗、ファンデーションの汚れなど、日常生活でついてしまうシミはもちろん、接着剤でできた頑固な汚れも対応してもらえるのだとか。
そのほか色つきの服を一緒に洗ったことで発生する色移りも、対応してもらえるのだそう。シミ抜きもクリーニングのサービスに含まれているため、別途費用はかかりません(※状態により、相談させていただくケースがございます)。服にシミが付いたとき、諦めずにまずはお店に相談してみてはいかがでしょうか。
お客さんに衣服と笑顔を届ける訪問営業
訪問営業サービスを利用すれば、衣類の預かりからお届けまでをお願いできます。電話や店頭で依頼することができ、部屋の前まで配達してもらえるため、マンションの高い階に住んでいる方にもうれしいサービスです。 訪問営業サポートサービスを依頼しても、別途費用はかかりません。
「地域に高齢者の方が増えたため、できる限り若い自分たちが動いて、サポートしてあげたいと思って」と誠司さん。人となかなか気軽に会えなくなったコロナ禍、岩瀬さん兄弟との会話を楽しみにしているお客さんもいるのだそう。
お客さんの想いに応えてこそクリーニングのプロ
すべての衣服のクリーニングを受け付けるようになったのは、岩瀬さん兄弟の代からなのだそう。二人は高校卒業後、そろって他店に修行へ。その後父の店を継ぎ、今までずっと力を合わせてお店を経営してきました。
「ケンカすることももちろんあるけど、ここまでやれてきたってことは兄弟仲がいいってことなのかな」と照れつつ嬉しそうに語る博司さん。仕事中も息ぴったりな二人の姿が何度も見られました。 「クリーニングは元々、専門資格をもつ人のみできる仕事。お客さんの大切にしている服だからこそ、自分達も最大限の仕事で応えたいです」と二人は語ります。
クリーニングに対する情熱と、地域の人への想いにあふれたすてきなお店です。(取材:柳瀬菜月/2022年11月取材)