「世界で一番お肉がおいしく焼ける」と話題の鋳物製フライパン「おもいのフライパン」。2017年の発売時には入荷3年待ちといわれるほど大人気になりました。実はその製造元は、愛知県碧南市で1938年に創業した「石川鋳造」。碧南市のふるさと納税にもラインナップされており、気になっている人も多いのでは?
とはいえ、鋳物のフライパンと聞くと「重くて扱いが大変そう」というイメージがあって、購入をためらってしまいます。そこで「近所のはなし」取材班が「実際のところは?」と気になっていることを直撃取材!さらに、おもいのフライパンの誕生秘話もお聞きしました。
※2022年9月取材・撮影、2024年9月金額の情報確認
おもいのフライパンで焼くお肉がおいしくなるのはなぜ?
おもいのフライパンは、無塗装の鋳物フライパン。一般的にフライパンといえば、表面が塗装されていて焦げ付きにくいようになっているものを思い浮かべます。ただ、家でステーキ肉を焼いてもあまりおいしくないような...。
ところがおもいのフライパンは、家でもおいしいステーキが食べられるとのこと。実際に、一般的なフライパンで焼いたお肉と比べて、うま味成分であるイノシン酸やグルタミン酸の含有量が多いという結果も出ています。
自分たちが欲しいと思えるフライパンを開発
「世界で一番お肉がおいしく焼けるフライパンを、自分たちが欲しいと思ったことが製品誕生のきっかけです」と話す石川鋳造社長・石川鋼逸(こういつ)さんは、自称肉マニアでもあります。
お肉をおいしく焼くためには熱伝導率と蓄熱性の高いフライパンが必要ですが、一般的なフライパンはコーティングなどにより、それらの性能が下がってしまうそう。そのため、フライパンの底面を厚くして、無塗装で仕上げることで、お肉をおいしく焼けるフライパンを作ったのです。
気になること①やっぱり重いの?
とはいえ、鋳物といえば「重い」ことが難点。特に女性は、重い鍋やフライパンを嫌厭しがちです。実際に持ってみると...決して軽くはありません。が、思ったほど重くないという感想です。
フライパンを振ってチャーハンをぱらっと仕上げるという使い方はちょっと無理かもしれませんが、そもそもステーキ肉を焼く時は動かさないのが鉄則。棚から出し入れする程度なら問題なさそうです。
重さを感じさせない持ち手への工夫
「思ったほど重くない」というその秘密は、持ち手にあります。「試作品をつくるなかで、持ち手の形状によって感じる重さが全然違うということを発見。長さを変えたり、太さを変えたり、角度を変えたりと、試行錯誤しました。重さだけではなく、手で持っても熱くないよう持ち手に穴をあけて熱を逃がす工夫もしましたね」と石川社長。
過去の試作品を持ってみると、なるほど確かにこれは重い!現行品と比べるとその違いがはっきりわかります。
気になること②お手入れって大変?
無塗装のフライパンと聞くと、焦げ付いてお手入れが大変なのでは...と不安が頭をよぎります。ところが、料理人が調理前に行っているという「油返し」を行えば、油膜が作られ、それほど焦げ付かなくなるそう。
油返しとは、フライパンを中火で温めた後、お玉2杯分の油を入れて全体に馴染ませる作業のこと。あとは、お手入れの際に洗剤を使わず、フライパンが温かいうちにたわしを使って温水で洗い流せばOKとのこと。
気になること③サイズ選びのコツは?
おもいのフライパン20cm12,650円、24cm17,600円、26cm18,700円(全て税込)
現在、20cm・24cm・26cmと3サイズ展開しているおもいのフライパン。どのサイズを選べばいいのか迷ってしまいます。「20cmならステーキ肉1枚、26cmならステーキ肉2枚が一度に焼けます。24cmはちょっと深いので、煮込みハンバーグのような量の多い料理や、天ぷらなどの揚げ物もおいしく作れます」。
すべての料理をこのフライパンで作ろうと思わず、どんな用途で使うかをイメージするとサイズ選びがしやすそうです。
気になること④どんな料理に使える?
お肉をおいしく焼くために生まれたおもいのフライパンですが、もちろん他の料理も作れます。熱伝導率と蓄熱性が高いという特長を持っているため、フライパンごと食卓に出して熱々をキープしたいパエリアやグリル系料理にもぴったり。
熱が下がりにくいので、天ぷらなどの揚げ物も油の温度が下がりにくく、高温でカリッと仕上げることができるとか。ホットケーキもふんわり焼き上がるそうです。
さらにお肉がおいしく焼ける「頂」
おもいの鉄板 28cm 《頂-ITADAKI-》23,650円(税込)
2022年には、さらにおいしく肉を焼ける「おもいのフライパン《頂-ITADAKI》」が登場。食材との接地面がでこぼこという、フライパンとしては非常識ともいえる点が最大の特徴だといいます。
「もっとおいしくお肉を焼くにはと考えた時、網で焼く炭火焼きのように余分な脂を落とせるフライパンができないかと思って。凹凸を不均一にすることで食材全体に熱が伝わり、じっくり焼けるんです」と石川社長。写真は28cmの鉄板タイプですが、26cmのフライパンタイプもあります。
製品の良さを体感できる仕掛けづくりを
構想10年、開発3年というおもいのフライパン。大ヒット商品ですが、石川社長は「初めから売れるとは思っていなかった」と振り返ります。
「100人に一人が欲しいと思ってくれればいいと考えていたので。今年から始めた『お肉のサブスク』では、無料でフライパンのレンタルを行っています。試してみて、フライパンの良さを実感してもらえるとうれしいですね。今後は工場見学やアンテナショップでファンづくりをしていきたい」と意気込みを語ってくれました。(取材:河合春奈/2022年9月取材・撮影、2024年9月金額の情報確認)
石川鋳造
駐車場:あり
電話:0566-41-0661(代表)
石川鋳造 ホームページ
おもいのフライパン公式サイト
※おもいのフライパン購入は石川鋳造本社または公式サイトから
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