毎日子育てを頑張っている皆さん、お疲れ様です。子どもの成長に喜びながらも日々悩みながらなんとか乗り越えている皆さんを応援したい!ということで、主に0歳~6歳のお子さんを育てている皆さんにアンケートを行い、お悩みを徹底調査!愛知県西三河6市の子育て支援センターや公園などに来ていた保護者の皆さんに、子育てする上で困っていることをお聞きしました。
そのお悩みに対して、専門家や先輩ママからのアドバイスなどを前後編に渡って紹介します!後編は「好き嫌い、歯みがき、きょうだい育児の対応」についてです。
前編では、「イヤイヤ期」に関するお悩みと、その解決法を探ります。前編はこちらから!
好き嫌い・食事の悩み...どうしたら?
後編最初のお悩みはこちら!
「食事の好き嫌いが多い」
「食べムラがある」など...
食事に関するお悩みが多かったです。
原因は味だけじゃない!
これらのお悩みに対して、専門家・愛知教育大学の鈴木裕子教授は次のように話します。
「小さな子は防衛本能で、例えば苦いものは薬、酸っぱいものは腐っているものかもしれないと、ちゃんと嗅ぎ分けているんです。お母さんたちが食べさせたいと思うような、ほうれん草や渋いものはどうしても吐き出してしまうことがあります。」
「3歳ぐらいからは個性として『嫌い』ということが出てきます。これは一つの感性で、例えばこういうおもちゃが好き、というのと同じように嫌いというのがあるということです。味だけではなく、いろいろな原因があり、その原因を知ることが大切です。一つの食材を食べないことが、即、命に関わるわけではないと思ってください。」
先輩ママからのアドバイス
子どもの好き嫌いに悩んだという二人の先輩ママ、臼杵満美子さんと藤井茉矢さん。
臼杵さん「好きな食べ物のハンバーグやカレーの中に小さく刻んで混ぜて、気づかないうちに食べて、それをだんだん大きくしていって、食べられるようになりました。また、一つのお皿に盛っているのを、『お兄ちゃんがこれだけ食べてくれるから、お父さんがこれだけ食べてくれるから、お母さんがこれだけ食べるから...残りのこれだけは絶対一口食べてね』と言って徐々にその量を増やしていくこともしていました。」
藤井さん「だるまさんが転んだ方式で、自分の目を覆い、『ママが見ていない間にもしかしたら減っているかもしれない』と言うと、その間に一口食べてくれるんです。それを繰り返して食べ切ってもらっていました。」
娘さんがうどんや米しか食べてくれない時期があったという藤井さん。「今の時代、野菜の入ったゼリーなど、市販のものもたくさんあるので、時にはそれに頼るなど、お母さんも息抜きして乗り越えてほしい」と言います。
歯みがきが苦手...どんな方法が良い?
その他、多かったのが「歯みがきが苦手」という声。
皆さんどんな方法で日々歯みがきしているの?年少~小1まで3人のお子さんを育てる杉﨑朱里さんの場合は...
「長男の歯みがきにすごく手こずりました。歯みがきを題材にした絵本を懇々と読み聞かせたり、キャラクター教材を使ったり、結局ダメな時は羽交い絞めにしたり、とても苦労しました。歯ブラシを電車・歯をホームに見立てるなどして、飽きさせないように工夫しました。」
現在3歳の次男も歯みがきは苦手だそうですが、だんだんとできるようになってきたそうです!
「歯は一生ものだし、習慣づけないと子どもが困ると思うとどうしてもイライラしてしまいがちですが、成長を信じて、一緒に頑張っていきましょう!」と杉﨑さんはエールを送ります。
きょうだいのいる家庭 どう向き合えば良い?
最後のお悩みは、こちらです。
「上の子と下の子のやりたいことがそれぞれ違うのでどちらの言うことを聞いてあげようか困る」
「兄妹の年の差があって、遊び方が違うのでどうやって接していいか...」
きょうだいのいる家庭で、どう向き合えばよいか、愛知教育大学の講師、櫻井貴大さんはこう話します。
「どうしても小さい子に合わせがちですよね。仕方がないことですが、例えば、外に行く時、上の子にどこに行きたいかを決めてもらうなどすると良いと思います。また、支援機関などの社会資源や、家族に協力してもらえるなら、強化期間を決めて2週間だけ上の子に目を向けてあげる、という形でその子が、自分が大事にされていると思えるようなことをしてみると良いのではないでしょうか。自分一人で頑張りすぎないほうが、良い方向に進むことが多いと思います。」
ここまで、みなさんのお悩みや解決法を紹介してきました。この地域には同じように悩みながらも頑張っているみなさんがたくさんいます。みんな日々悩みながら頑張っている、自分だけが悩んでいるのではないということをお伝えすることで、少しでも心が軽くなるお手伝いができたら嬉しいです。(取材・撮影:小林奈々恵・土田隆浩・上西将寛・金世俊/文:小林奈々恵/2022年7月取材)