愛知県刈谷市に拠点を構える友楽不動産では、全員で抹茶を点て、精神を落ち着かせ、リラックスして会議に臨む「抹茶会議」を行っています。また、自社でキッチンカーを購入し、公園などの屋外に社員が移動して会議スペースを作り、外で抹茶を楽しむ野点を取り入れた「会議茶寮」を行っているそうです。
会議で意見があまり出ないという状況を打破するため、「抹茶の香りと外の清々しい空気の中で会議をすれば、もっといい会議ができるのでは...」と、友楽不動産代表の森下将さんらが考案。詳しくお話を伺いました。
公園に出現したキッチンカーとお茶席!?
訪れたのは三河安城駅前の「三河安城ツインパーク」。グリーンのキッチンカーと共に見えるのは、茶器やキューブ状の空間、アウトドアテーブルセットです。
キッチンカーだけならよくある光景ですが、会議茶寮としてコミュニケーションをとる場としています。相談すればキッチンカーが会社にやってきて、茶器を借りてお茶を自分で点てることもできるそう。将来的に「周辺企業に勤める人々に利用してもらえるとうれしい」と森下さんは話します。
心が落ち着く、お茶を点てる時間。
会議の前に抹茶を飲もう!
せっかくなので、茶器をお借りして抹茶を点ててみることにした近所取材班。保温ポットからお湯を注ぎ、抹茶を一心不乱に点てていきます。
プロのようなきめ細かな泡を作るのはなかなか難しい!ですが、「お茶を点てる」という普段はなかなかできない体験をすることで、不思議と安らぐ時間を過ごすことができました。作法はあまり気にせず、心を落ち着かせて集中することがポイントです。
好きな茶碗を選んで楽しむ「抹茶会議」
友楽不動産が社内で行う「抹茶会議」。これは「社員それぞれが抹茶を点てて精神を集中し、また屋外でも会議をすることで、いつも以上の成果をあげよう」という試みです。将来的なサービスとして、予約制でキッチンカーが訪問し、茶道具を貸し出すことも想定しています。
社員は、一人ひとりが好みの茶碗を選び、抹茶を点てます。希望すれば会社の敷地内でテントやタープを張って、屋外での会議を行うことも可能。いつもとは違ったコミュニケーションが生まれるかもしれません。
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(会議のノウハウについてのコンサルティングも受け付けます)
目的は農業支援。せっかくなら楽しく!
これらのユニークな試みを行う理由を伺うと、「日本の農業を応援したいと思ったから」とのお答えが。実は、友楽不動産会長である岡田則晃さん(写真:左)は、縁あって京都の茶農家の娘さんと結婚し、初めて農業の大変さを知ることに。
社長の森下さん(写真:右)は子どもが誕生し、これまで気にしなかった食材の安全性や食育について深く考えるようになりました。「農家さんの想いを伝え、支援につながれば」と抹茶を使った新しくユニークなサービスを生み出したのです。
自然農を学べる市民農園も構想中
農業支援のため、もう一つ取り組み始めたのが市民農園です。「子どもに食べさせたい食べ物について考えたとき、農薬や肥料を使わない『自然農』について知りました。その知識や技術を学びながら、みんなで楽しく農業体験ができたらと考えています」と森下さん。
こちらは2023年に本格スタートを予定しており、現在はプランを構想中ですが、近くにカフェなどを作ってコミュニケーションが生まれる場にもしたいそうです。
稲作体験や収穫野菜を使ったレストランも!
市民農園では稲作体験の場として田んぼも開放する予定です。「例えば小さな子どもと一緒に参加してもらい、食育にもつなげられたらと考えています。一人でやるのは難しいけど、みんなで楽しく過ごせる場なら、続けられることって多いですよね」と森下さん。
農業を学んでいる最中だという岡田さんも「収穫した野菜を使った料理を提供する、レストランも近くに作りたい」と目を輝かせます。(取材:河合春奈/2022年5月取材)
会議茶寮 by 友楽不動産
出店のご案内:公式HP/LINEにて要確認
※雨天中止の場合あり