幡豆を盛り上げる若者に聞きました!
「山と海、どちらもあって、自然も人もやさしい。僕は、そんな幡豆の持つ魅力に惹かれたんです」。日焼けした肌に白い歯をキラリと見せてそう話すのは、東幡豆で民泊コテージを営む鈴木達朗さん。
彼の進めるプロジェクトは、ずばり"ハズフォルニア"。豊かな自然に囲まれた愛知県西尾市の幡豆地域を、スローなリゾート地として盛り上げようと、地元のショップとともにさまざまなイベントを計画しています。
そんな達朗さんに聞いたオススメスポットを実際に体験!知る人ぞ知るディープな幡豆周辺の魅力を味わい尽くしてきました。夏はもちろん、年中楽しめる近所の自然を紹介します!
数時間しか現れない海底を歩いてみよう!
達朗さんが教えてくれたのは、地元の人が通称「うさぎ島」と呼ぶ島。通常はカヤックなどで浜辺に上陸しますが、幸運なことに干潮と重なると、海底が砂浜となって現れ、島への道をなすのだそうです。
「ここが、さっきまで海に浸かってたんだもんなあ...。」歩きながら、ふとしみじみ独り言。スニーカーの靴底を伝わる、波が引いたあとのしっとりした感触。自分を避けるようにして左右に波が凪いでいるのが、なんとも不思議でした。
自然の中で気持ち良い1日がスタート
達朗さんのあとについて砂浜を歩くこと10分。「うさぎ島」に上陸しました。風の向きのせいなのか、さっきより一層潮の香りが濃くなった気がします。それから、手つかずのままのの草のにおい、木の蜜のような甘いにおいも。この島にいるだけで、いろいろなにおいを感じました。「自然」って、こんなにおいがするんだなあ。
島の裏側へ回ってみると、とても静かな海岸に出ました。「ここで、コーヒーを片手に仲間と話す時間がとても好きなんです」と達朗さん。波の音を聴きながら穏やかに過ごす朝...。これだけで、とても贅沢。幡豆の夏を満喫できそうな、気持ちのいいスタートです!
レンタルボートでフィッシングをしよう!
次に向かったのは、海岸沿いにあるレンタルボートショップ「Captain's」。今年オープンしたばかりだといいます。魚群GPS搭載の釣り船をレンタルでき、三河湾でのフィッシングを存分に楽しめるそうです。
オーナーの大西さんが同乗してくれるので、船舶免許がなくても安心!船は思っていたよりも早くて、頬や髪を通り抜ける風がとても気持ちいい。船はぐんぐん進んで、地元の人しか知らないという釣りポイントに到着しました。
ビギナーでも安心!釣りを楽しもう!
エサの付け方から竿の投げ方、リールの巻き方まで丁寧に教えてくれたので、私のような釣りビギナーでもすごく楽しい!
水面に釣り糸を垂らして引きを待っていると、通りすがりの船から声が。「釣れますかー!?」。私が「まだ、これからですー!」と返すと、「このあたりは結構釣れますよ!がんばってねー!」と手を振ってくれました。
釣れた魚は今夜のおかずに!?
その激励のおかげか、さっそく釣り糸に好感触が!ツノギマというお魚をゲット!恥ずかしながら初めて聞く名前ですが、平たい体とおちょぼ口、そして3本のツノがとてもユニークです。
なんでも、このツノを使って海底で立つことができるらしく、驚きました。他にも夏のこの時期はキスやコチ、アジなどが釣れるのだそうです。「ギマは、煮付けがうまいんだよ」と大西さん。うん、煮付けいいかも!今夜のおかずの一品にしてみよう。
酵素玄米を使った海辺のカフェへGO!
アクティブに動いた後は、体にやさしい料理をいただけるカフェ「labo」へ。こちらの自慢はなんといっても酵素玄米。通常の玄米と比べて、高温高圧で炊き熟成させた酵素玄米は栄養価も格段にアップするそうです。
「ここのベジカレーは最高!」と達朗さんに勧められ、一口食べると...。本当においしい!もっちりした酵素玄米に、野菜の旨みが凝縮したルウがとても良く合っています。達朗さんおすすめのベジタブルカレーは税込900円です。
心に染みわたるお気に入りの一品
「達朗くんは、お鍋ごと持ってきたことあったよね(笑)」。思い出したようにそう話すのは、カフェの吉田さん。それに答えた達朗さんは、「そう。ルウがおいしすぎて、鍋ごと持ってって、ここに入るだけ売ってください!って言ったことある(笑)。いや、でも、ほんとこの味はずっと好き」。
ほんわかとした空気。あたたかな笑顔。やさしい味のベジカレーが、じっくりじっくりと体の中に染みていくようでした。
新しい魅力を体験できる西尾市幡豆周辺
いかがでしょうか? "ハズフォルニア"ではこの他にも、カヤックに乗ってツアーをしたり、コテージで地元の食材を使ったBBQを楽しんだり。満点の星空と波の音を聞きながらスローな夜を過ごしたりするなど、大人も子どもも楽しめそうなネイチャー体験がたくさん!
夏休みも残り1ヶ月を切りました。夏の終わりに気軽に行ける近所の自然。魅力たっぷりの幡豆でディープな思い出を作りませんか?(取材:光田さやか)