アットホームで賑わう西尾市の御食事処
はじめて、そして、ひとりでは少し入りづらいお店を紹介する「はじめシュラン」。
今回は、愛知県西尾市一色町にある御食事処「美さき」。この歴史を感じる佇まい。正直、ちょっ~と入りづらい感ありますよね。しかし、思い切って入ってみます!
店内にはおでんの出汁の香りが漂い、カウンター6席に5人掛けの座敷が2つ。壁には常連さんがお土産に買ってきてくれたという、日本各地の色とりどりのちょうちんがズラリ。昔ながらの雰囲気にちょっと緊張です。
あっという間にカウンターはいっぱい
「美さき」は日替わりのおでんやお惣菜、新鮮な魚料理の楽しめるお店です。店長のみねくんと奥さんのせっちゃんは、お店をはじめてもうすぐ30年目。
魚介類のプロ、美味しい魚を知りつくしている地元の漁師さんからも愛されるお店は、開店から30分ほどでカウンターはいっぱい。常連さんに囲まれて不安を感じつつも、おでんの香りに心が浮き立ちます。
バラエティ豊かな、熱々の日替わりおでん
おでんの味付けと具材は日替わりで、味噌味やキムチ味の日もあるそう。この日は白醤油味で、卵、こんにゃく、大根、練り物、にし貝の串などが浮かびます。貝のおでんって珍しくないですか?にし貝は串に刺して煮込んであり、とっても柔らかくおいしいです!
磯の旨味と香りが口中に広がります。「おでんは4時間以上は煮込んでいるんだよ」ととびきりの笑顔を見せてくれるせっちゃんとみねくん。ちなみに、どの具材も大体100円前後ということでお財布にも優しい、おいしいおでんです。
常連さんと仲良くなると楽しさ倍増!
常連さんは「大根と卵もおすすめだよ」と気さくに話しかけてくれて、とってもフレンドリー。どの具材も味がしっかり染み込んでいて、特に大根や卵は感動ものです。
こんにゃくも隠し包丁が細かく入っている手間暇のかけよう。日によってはロールキャベツや魚の自家製つくね、牛すじなどが入るそう。ついつい通いたくなるおでんですね。
お客さんに育てられたお店
「美さき」は、調理経験のなかった夫妻が1988年に始めました。漁港に近いことから漁師のお客さんが訪れ、魚のことを教えてくれたそうです。
「魚は鮮度が命。この店はお客さんに育ててもらった」とみねくん。開店当初から愛されているおでんをはじめ、今やどの料理も「おいしい!」と誰もが言うほどの腕前です。
お刺身を見て、漁師の常連さんが「今朝俺が釣った魚だよ」と盛り上げます。それは美味しいはずですよね!そして、気づいたら、いつの間にか私もすっかり馴染み、ゆっくり過ごしていました。
勇気をだして一度入れば大好きに
昔ながらのお店で見つけた、あったかいおでんと仲睦まじい夫妻の笑顔とお客さん同士の軽快なトーク。心も体も、ホッとあたたかくなりました!
最後に正直に言います。ひとりだとちょっと心細いと思うので、友達と一緒に行くのがおすすめです笑。なかなか味わえない世界を楽しめますよ!(取材:浅野まつみ/2017年11月取材)
インフォメーション
美さき
場所:愛知県西尾市一色町一色南屋敷81
電話:0563-72-3557
営業時間:15:30~21:00
定休日:月・水・木曜(駐車場あり。4台)