安城市高校生SDGsインタビュー | KATCH キャッチネットワーク

特集
安城市

2025年2月5日

安城市高校生SDGsインタビュー

2024年11月4日、愛知県安城市御幸本町のアンフォーレで、SDGsフェスタinあんじょうが開かれました。会場にはあんじょうSDGs共創パートナーがブースを並べ、多くの市民が来場し、SDGsに対する市民の関心の高さが感じられました。

なかでも注目は、企業のSDGsの取り組みを高校生が取材した、高校生SDGsインタビュー成果発表です。今回は発表に打ち込む高校生たちに密着しました。

高校生が企業を訪問しインタビュー

2024年8月、高校生たちがやってきたのは、西尾市内にあるプラスチックの成形加工を行う壱武工業所です。壱武工業所では回収したペットボトルのキャップと、工場から出る廃プラスチックを元の油に戻し、発電機の燃料にして、その電気を事務所で使っているのです。壱武工業所は、この技術を開発したパートナー企業と一緒に、導入先の開拓やPRを行っています。

高校生たちは、壱武工業所とパートナー企業の二人の社長から説明を受け、質問も交えながら、熱心に聞き取りを行いました。

多くの企業を取材した

そのほか、高校生たちはグループに分かれて、アイシン、安城印刷、NECソリューションイノベータ、大嶽安城、大見工業、カリツー、セブン‐イレブン・ジャパン、中央精機、中北薬品岡崎支店、名古屋菅公学生服、南山園、三菱UFJ銀行安城支店を取材。それぞれのSDGsの取り組みについて学びました。

自分たちにできることを考えるきっかけに

最後の取材から4日後、高校生たちは安城市役所の一室に集まりました。取材結果をまとめるためです。夏休み最終盤で遊びたい時期ではありますが、作業に集中します。

高校生が自分たちで企業を取材し、SDGsの取り組みを調べて・考え・発表するねらいを、安城市企画政策課主査、夏目悠平さんに教えてもらいました。
「未来を担う高校生がSDGｓを学んで、企業へ直接インタビューをすることで、自分たちがSDGｓでどういったことができるのかを主体的に考える機会になります。また、企業側も、自分たちの事業を知ってもらえるというメリットがあります」

発表に向けた資料作りも佳境に

2024年10月27日、へきしんギャラクシープラザの会議室では、発表に向けた資料作りがいよいよ佳境に入っていました。高校生は、スタッフからマンツーマンで指導を受けます。いかに短い時間でわかりやすい発表ができるか、話し合いながら内容を細かく検討していきました。

次の日は発表会場となるアンフォーレに場所を移し、本番に向けてより実践的な指導を受けました。また、本番に参加できない生徒たちは、発表を動画に収録しました。

インタビューを通して得られたもの

参加した高校生たちにどんな思いや学びがあったのか聞いてみました。
「将来テレビ局の裏方で働くことが夢です。企業にインタビューする経験は将来のためになると思って参加しました」
「このプロジェクトでいろんなつながる機会をもらえて、いい経験になりました」
「質問などを事前に準備しました。インタビューではそれを全部聞くことができて、スムーズにいったので達成感がありました」
「インタビュー前は銀行とSDGｓにどんな関わりがあるのかわからなかったけれど、直接話を聞いて知ることができて、納得しました。それを発表で伝えたいです」

高校生SDGsインタビューの成果発表本番

本番当日、会場のアンフォーレには、あんじょうSDGs共創パートナーの展示ブースが並び、いよいよ高校生SDGsインタビューの成果発表も本番。取材でお世話になった企業の担当者たちも来場しました。

発表を終えた高校生からは、
「自分たちで考えて質問することや、発表資料の作成もうまくできたのでよかったです」
「元々自分の意見を言うことが苦手でしたが、インタビューをするときには自分から聞いていかなければいけないので、そこが鍛えられたと思います」
といった感想を聞くことができました。

今後の活動の広がりに期待

発表後、夏目さんは、「生徒たちは発表資料を夜遅くまで頑張って作るなど、苦労もたくさんあったと思うのですが、今日は上手に発表して、楽しんでくれている様子を見ることができました。高校生にとっても企業にとってもSDGｓが盛り上がっている、という取り組みになり、うれしいです」と話し、事業を主催した安城市としても今回の高校生SDGｓインタビューは実り多いものになったようです。

高校生による発信で、企業のSDGsの取り組みを広く紹介するとともに、若者の理解を促すこの取り組み。今後の活動の広がりに期待が高まります。(取材・撮影：オフィスげんぞう /リライト：石川玲子　2024年8月～11月取材)