弘法さんの縁日から口コミで広まった
愛知県知立市の伝統行事のひとつ、「弘法さんの縁日」には、名鉄知立駅から遍照院までの道路が歩行者天国になります。
その道でひっそり佇むたこ焼き屋「だん長」。おいしいたこ焼きとだんごを作り続けて56年。縁日で食べた味が忘れられないと口コミが広がり、各地からお客さんが集まります。
しかし、一見、普通の住宅のような昔ながらの外観。初めて訪れた人には、ちょっと入りにくい雰囲気も...。
知立市のたこ焼き屋「だん長」
ドキドキしながらお店の引き戸を開けると、10席ほどの明るく奥行きのある店内に店主夫妻が笑顔でお出迎え。
店主の佐藤勇さんは75歳(2017年取材時)。山形県から集団就職で名古屋のお菓子屋に勤務することに。知立市に店舗を出す際に元祖名古屋風たこ焼きと言われる名古屋市中川区尾頭橋のたこ焼き店に作り方を教わり、だん長をスタート。
そのおいしさは56年間変わりません。
醤油味が香ばしい絶品たこ焼き!
だん長のたこ焼きは15個入りで600円。名古屋風の醤油味が特徴で、関西風の甘いソースやかつお節がのったものとは違い、素朴な見た目です。
香ばしく焼かれ、中はふかふかで程よく弾力のある食感。食べ応えと絶妙な塩気、香ばしい醤油の風味が癖になる味わいです。冷めてもおいしいため、お土産にもぴったり。
56年で培った熟練の職人技
鉄板に生地を入れて醤油をまわしかけ、たこに続いて野菜を投入。さらに上から生地を入れて最後は味の決めてである醤油をひとかけ。
焼けた先から手際良くひっくり返し、ころころと全面に焼き目をつけます。「長年やっているから、今はもう目をつむっても焼けるよ」と佐藤さんは笑顔。
たこ焼き屋なのに「だんご」
評判なのはたこ焼きだけじゃありません。常連さんを中心に人気を集めるのは、なんと1本90円のだんご。
手づくりの味が評判で、10~20本をまとめ買いされることもしばしば。少し平たいだんごはふわふわでもっちり、タレが香ばしく絶妙な甘辛さです。昔からだん長を知る人は、たこ焼き屋ではなく「だんご屋」と呼ぶほどの人気なんです。
仲良し夫婦の営む、心温まるたこ焼き屋
「朝9時から準備をしてだんごを仕込み、たこ焼きを焼きます。夕方には品切れになることもあるよ」。にこにことした夫妻と話すと、入りにくいかもと感じたことも忘れて、まるでおじいちゃん家に来たような心地よさ。
お腹も心も満たされて大満足です。気軽に立ち寄れて安心できる雰囲気なので、女性のおひとりさまにもおすすめですよ。(取材:浅野まつみ/2017年11月取材・2023年1月更新)
インフォメーション
だん長
場所:愛知県知立市弘法町丁凪68
電話:0566-82-2716
営業時間:11:00~15:00
定休日:火曜・水曜(駐車場なし)
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