車社会とも言われる愛知県。出勤、お買い物、お出かけ…と車に乗っているときにいつ・どんな状況で災害が起こるか分かりません。
今回は、車で外出中に被災した場合、車中泊をする場合を想定して、自家用車に積んでおきたい防災グッズを紹介。特に、乳児~小学生の子どもを持つ保護者の皆さん必見の情報をお伝えします!
※2024年6月取材・撮影
車社会の愛知だからこそ、始められる防災対策!
愛知県の「乗用車保有台数」をご存知ですか。「都道府県別・車種別自動車保有台数(軽自動車含む)」によると、536万1074台でなんと全国1位(2024年3月末時点)。
車社会とも言われる愛知ですが、災害に備えて自家用車に防災セットを積んでいる人は少ないのでは。自家用車に積んでおくと被災時だけでなく、日常でも役立つものが意外とたくさんあります。そんなラインナップをお伝えします。
防災グッズについて教えてくれるのは…?
車に載せる備蓄について教えてくれるのは、「防災ママかきつばた」の原田友紀さん。防災ママかきつばたとは、愛知県知立市、刈谷市、西尾市、名古屋市のママで結成された団体。親子向けの防災イベントの企画や情報発信を行っています。
2人のお子さんを持つ原田さんは、出産を機に子どもを守るための防災意識が芽生え、防災ママかきつばたで活動を始めることに。「自宅をハザードマップで調べると、住宅密集地で火事の危険性が高いエリアだと分かりました。地震が起きた場合、津波や家屋崩壊よりも、火災で避難をしないといけない。子どもを連れて避難所での生活は難しいと思い、車に備蓄を置くようになりました」と話してくれました。
バックドアを開けてもらうと、コンテナボックス、収納ボックス、クーラーボックス、寝袋などがたくさん!さっそく中を見せてもらいました!
これだけは積んでおきたい!必要最低限の防災グッズは?
原田さんが車にマストで積んでいるのは、
・車用サンシェード(車種に合ったものがおすすめです)
・簡易トイレセット(100円~)
・防災備蓄用お菓子(「10年保存クッキー」420円)
・防災備蓄用水(「7年保存水」150円)
車用サンシェードは、日差しを遮ってくれるため車中泊で活躍するだけでなく、車内でトイレをしなければならないときにもプライバシーを守ってくれるため役立ちます。簡易トイレセットは、被災時だけでなく、渋滞時にもあると安心ですね。
そして、防災備蓄用お菓子については、「避難の際、大人は何も食べずに一日しのげるかもしれませんが、子どもは我慢することができません。そのためにも車に積んでいます」と原田さんは話してくれました。
あると安心!日常でも役立つ「衣」アイテム
車に積んでおくと何かと便利な着替えは冬用・夏用2着ずつ置いており、成長に合わせて乳児用の洋服は3カ月ごと、幼児の洋服は半年ごとに変えているようです。
「非常用に洋服を車に積んでいます。夏であれば、水遊びや汗をかいたときの着替えとしても使うことができるので、車に積んでおくと心にゆとりができますね」と原田さん。
非常用に車に積んでおきたい「食」アイテムは?
原田さんが車に積んでいたのは、
・防災備蓄用お菓子(「10年保存クッキー」420円)
・防災備蓄用水(「7年保存水」150円)
車載用非常食を選ぶポイントは耐温度域。通常の保存食は常温保存を想定したものが多いため、真夏の車内でも問題なく保存できるものを選ぶ必要があります。今回紹介する2つのアイテムは-20℃~80℃の環境で保存が可能なもの。防災備蓄用食品を選ぶ際の参考にしてみてください。最低半日~1日分の備蓄があると車中泊の場合でも安心です。
その他、原田さんは外出の際、水筒や保冷バッグに離乳食や幼児用のお菓子などを詰めているのだそう。そのため、車に積んでおくものは最低限で済むようですね。
意外なものが簡易トイレに!? 役立つのはアレ!
・植木鉢(100円~)
・簡易トイレ(100円~)
・おしり拭き(トイレットペーパーの代用)(100円~)
・サンシェード(車種に合ったものがおすすめです)
・目隠し用ポンチョ(ゴミ袋、スカート、授乳用ケープでも可)(100円~)
いざという時、トイレの便器代わりとして使うのはなんと植木鉢! 植木鉢に袋を被せて使います。大人にとっては小さめですが、子どもにとってはちょうどいいサイズなんだそう。加えて目隠し用のポンチョを被ることで、安心してトイレを済ませることができます。
原田さんによると、「災害時はトイレが使用できない可能性があります。子どもは慣れていない簡易トイレの使用を拒むことも考えられるので普段から練習して慣れておくことも大事です」と話してくれました。
【番外編】車にあると安心!便利グッズ
・ライト付き手回しラジオ
・緊急脱出用ハンマー
・カーインバーター
そのほか、車内に積んでおくと安心なのは3つ。ライトラジオは、灯りにもラジオにもなり、発電用ハンドルを回せばスマートフォンなどの充電もできる優れもの。緊急脱出用ハンマーは、水没時や火災時などでドアが開かないときに窓を割るために使うものです。原田さんは、運転席から手で届く収納ポケットに入れていました。そして、カーインバーターは車の電気を変換して、普段使用しているケーブルで家電を使ったり充電したりできるというものです。
※乾電池は高温下で発火する可能性があります。乾電池式ラジオ等を備蓄する場合はご注意ください。
防災対策、初めの一歩は?
防災対策が大事だと分かっているものの、後回しにしがちですよね。そんな人に向けて教えてくれたのは「まずはハザードマップで危険性を知ること」だそう。その上で、子どもたちと避難所避難ができるか、在宅避難の方がいいか考えて、非常用備蓄の準備を始めるのがいいとのこと。まずは100円ショップで買い揃えてみるのがおすすめです。
また、“やらなきゃいけない”という気持ちが先行しがちな防災対策ですが、「賞味期限が長いから多めに買っちゃおう」「1個食べたから、もう1個買い足そう」とちょっと欲張る気持ちが防災対策になるのだと目からうろこな話を教えてくれました。視点を変えれば、今日から始められる防災対策がたくさんありそうですね。ぜひトライしてみてください!(取材:武富由夏/2024年6月取材・撮影)
防災ママかきつばた
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2024年1月1日に発生した能登半島地震から半年。私たちが住む地域もいつ大きな災害が起きてもおかしくないと言われています。災害からの教訓を活かして、私たちが今できることを考えます。
番組名:特別番組「KATCH TIME 30 特集 災害からの教訓~目指せ 地域の防災力アップ~」
放送チャンネル:地上デジタル121ch
放送日時:7月28日(日)25:00、8月1日(木)23:00、8月14日(水)21:00、8月25日(日)7:30
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