今回の案内役はこの人!
果歩(Pitch FM パーソナリティ)
番組では、趣味の食べ歩き、飲み歩き経験を活かし、最近はまっている料理の話や大好きな音楽、ファッションの話など幅広いジャンルのトークを届けています。
西三河を代表する酒蔵「神杉酒造」
米と水、そしてこの2つの原料の力を引き出す麹・酵母。まさに自然の産物といえるのが「日本酒」。愛知県でも盛んにつくられている伝統のお酒ですが、「日本酒の楽しみ方がわからない!」という方もいるはず。
そこで今回は、日本酒の魅力を紹介するべく、国内の日本酒コンテスト・鑑評会で数々の賞を受賞し、三河の酒づくりをリードする愛知県安城市の「神杉酒造」をPitch FMの元気印、果歩さんが訪れました。
「日本酒好きの代表として、その魅力を余すところなくみなさんにお届けします!」
伝統を守り続ける17代目当主
出迎えてくれたのは神杉酒造の代表取締役社長・杉本多起哉さん。「ようこそいらっしゃいました」。スラリとした長身に紳士的な佇まい、そしてやさしい笑顔が印象的な杉本さんは、十七代目当主として伝統を守りつつ新たな酒造りに挑戦する安城が誇る醸し人です。。
美味しさの秘密は「おいしい水」
「うちの酒造りに欠かせないのが矢作川上流から敷地内に流れる地下水です。日本酒の85%は水でできていますので、水のおいしさはとても重要。良質かつ潤沢なこの水は当社の財産ですね」と話す杉本さんに、「どんな味がするんだろう?ぜひ飲んでみたいです!」という果歩さんがリクエスト。「とろっとした飲み口で、雑味もないですね。たしかにこれで日本酒をつくったらおいしいだろうな~」と果歩さん。日本酒への期待も高まります!
地元、安城産の米にこだわる
次に杉本さんが案内してくれたのは、米の加工工程。「安城市の米農家さんから玄米の状態で仕入れて自社で精米しています。農家さんが手塩にかけて育てた大切なお米。その一粒一粒を無駄にせずおいしい日本酒に仕上げるため、下ごしらえから出荷まで責任をもって行っています」という神杉酒造のこだわりに「すごく手間がかかっているんですね!」と果歩さんも驚きを隠せません。
「特に精米は理想とする味を実現するうえでも重要な工程。外部業者に依頼することもできますが、納得のいく日本酒をつくるため妥協はできません」と杉本さんの酒づくりへの情熱が垣間見えます。
米農家は大切なパートナー
また、「神杉酒造さんにとって農家の方々は日本酒づくりにおける大切なパートナーなんですね」という果歩さんの言葉に、杉本さんは深くうなずきこう続けます。「当社が掲げる『地元安城産の米を原料に最高の日本酒をつくりたい』というこだわりを継続できるのは、その思いに共鳴する地元の米農家さんがいるからこそ。米づくりのプロフェッショナルであり向上心に満ち溢れたみなさんには全幅の信頼を置いています」。
酒づくりは酒蔵だけでは行えない。杉本さんの重みのある言葉に果歩さんは聞き入ります。
日本酒ビギナーも安心!様々なお酒がまっている
そんな杉本さんのこだわりと安城市の米農家さんの情熱が1つになり生まれる美酒の数々。ここで、お待ちかねの試飲タイム!伝統の技が息づく定番酒だけでなく、発酵中の"もろみ"を詰め込んだ逸品「濁(nigo 2nd)」や紫黒米を原料とする色彩鮮やかな「紅美酒(クレミシ)」などが並びます。
「どのお酒にも個性があっておいしい!今までは純米大吟醸が好みだったけど、自分の中で日本酒の新たな扉が開きました」と果歩さんは満面の笑み。杉本さんに日本酒初心者におすすめの種類を聞くと「吟醸酒はフルーティーな香りが特徴。すっきりとした味わいなので入門編にぴったりですね」と答えてくれました。
奥が深い日本酒の世界
さらに杉本さんはつづけます。「日本酒の真のおいしさは、料理と組み合わせることで花開きます。ただ、料理との相性は日本酒の種類によって様々ですので、知識の少ない日本酒ビギナーがお店で飲む際には、スタッフの方におすすめの組み合わせを質問してみてください。自信をもって教えてくれる店は、きっと料理もおいしいはずです!」。
酒蔵や銘柄によって千差万別の味わいがあるのが日本酒の魅力。その魅惑の世界は無限大に広がっていると杉本さんは語ります。「最近増えている日本酒イベントに参加したり、日本酒好きの先輩におすすめの店へ連れていってもらったりするのもいいですね。とにかく色んな種類を飲んでみること!そうすることであなただけのベスト1が見つかるはずです」と力強い言葉が。
「たしかにお気に入りの1本に出会えると日本酒の世界にハマっちゃいますね」と果歩さんも納得の表情です。
女性には嬉しい美味しい甘酒も
最後は果歩さんお気に入りの甘酒を手にパシャリ!「黒米を使った甘酒は初めて飲みました。粒々とした食感が楽しいクセになる美味しさです。女性に嬉しい美容成分もたっぷりなので毎日の習慣にしていきます!」と大満足の様子。
杉本さんからは「楽しんでいただけてなによりです。3月25日(土)には当社の敷地内にて毎年恒例の蔵開きも開催しますので、日本酒に興味のあるお友達と一緒にぜひ遊びに来てください」という楽しみな情報もいただきました。「蔵開きはいろんな日本酒の試飲もできるまさにお祭り!日本酒ビギナーも一度足を運んでみて、魅惑の日本酒ワールドを堪能してください」と果歩さん。杉本さんの日本酒への思いと安城市の風土の産物に酔いしれるひと時はこうして幕を閉じました。 (取材:西村友行)