トラクターがランボルギーニの原点!?
ドッドドドドドドドドドドド!
のどかな田園風景に響き渡る重低音。時速30kmのスーパーカーが、畦道を馳け回る。車体の鼻先で輝くのは、猛牛のエンブレム。正真正銘のランボルギーニだ。
「トラクターがランボルギーニの原点だって知ってました?」と少年のように笑うのは、愛知県安城市で農業を営む大嶋和則さん。
夢だったランボルギーニ社製のトラクター
「スーパーカー世代のど真ん中」だそうで、ランボルギーニ社製のトラクターを買うことが夢だったという。「手に入れたのは4年前。農家の後輩について北海道まで実車を見に行ったら、自分も買う雰囲気になっちゃって...。思いきって、趣味の延長として購入しました」。
一見、道楽のようにも映るが、こうした、新しいものを取り入れるチャレンジ精神こそ、大嶋さんらしさの表れ。
チャレンジ精神は仕事にもつながる
それは育てる米の品種を見ても明らかだ。「この地域では、コシヒカリとあいちのかおりの2品種を栽培するのが一般的。でも、うちは11品種。求められたら、応えたい性分なんです」。実際に「神杉酒造」などの地元企業から頼られ、大嶋さんの作業量は右肩上がり。
苦労も多いが「ランボルギーニに乗ると心が軽くなる」と、実益を兼ねた趣味が活力になっている。
田んぼアートの取り組みも積極的に!
「三河安城駅開業30周年」を記念した去年の田んぼアート
(見頃となる7月の様子)
そんな大嶋さんが、この夏にふれあい田んぼアート実行委員会会長として、初めての試みを実施。自身が消防団に入り直したことから今年は絵柄を公募せず、地域の防災意識を向上するため消防車の絵柄に決定した。新たに発色のいい赤い苗も入手したそうなので、どんな作品になるか乞うご期待!
デンパーク西側の田んぼに、さまざまな色の稲を植えて絵を描くイベント。5月中旬に田植えをして、9月中旬に稲刈りを行う。2019年7月20日(土)には、高所作業車を使った鑑賞会イベントも開催。
大嶋和則さん
1969年生まれ。安城農林高校を卒業後、九州東海大学農学部へ。卒業後も研究生として1年大学に留まり、自然農法などについて学んでから父の元で就農。二代目として奮闘する。
7年前から「ふれあい田んぼアート」の実行委員会会長に就任するなど、地域貢献にも力を注ぐ。
おおしまRICEハーベスト
場所:愛知県安城市寺領町クシ林41
電話:0566-99-1780
大嶋和則さんが二代目となる安城市の農家。安城市でメジャーなコシヒカリとあいちのかおりを育てるほか、「神杉酒造」の酒米や「九重味醂」のもち米など11品種を栽培する。今では貴重品種となった安城市発祥の米、日本晴れも作るなど、地域貢献を視野に入れた多品種栽培が特徴。
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2019年 7月‐9月号より)