五輪がランナーとしてのスタート地点
1964年、日本で初めて五輪が開催された。そして2020年、再び東京に五輪がやってくる。初開催時は高度経済成長期の真っただ中。愛知県高浜市に生まれ育った川角三男さんは18歳だった。
聖火ランナーに選ばれるとはまったく予想しておらず、「県大会、東海大会の800mで優勝、1500mで準優勝した実績が認められたのか、声をかけられたときは本当に驚きました」。
聖火ランナーとして地元を走る
走ったのは国道1号・知立市牛田町のごはん処つる屋前から安城市今本町の豊臣機工前までの約1.3km。正走者の川角さんに2名の副走者、20名の随走者が付き添った。
「走り終わった時は、無事に大役を務め上げたことにホッとしました」と川角さん。貴重な経験を得たことで、ますます走ることが楽しくなった。
現在も続ける大好きな陸上
現在、川角さんは72歳。今でも歩数計は一日平均1万5000歩を記録し、土曜日になると10kmのランニングを続けている。また、高浜シティマラソンなど陸上関係のイベントを企画・運営しながら、小学生を中心としたランニング教室で指導者として活躍している。
「定年後、何か役に立ちたい、恩返しがしたいという気持ちで陸上大会の運営や後進育成に関わっていますが、これは自分の生きがいでもあるのです。来年はいよいよ東京五輪が開幕します。教え子が聖火ランナーに選ばれれば、とても光栄なことですね」。
川角三男さん
1946年高浜市生まれ。大同工業高等学校(現在は大同大学大同高等学校)3年生の時に聖火ランナーに選ばれ、正走者として愛知県41区を走った。
トヨタ自動車の実業団チームを経て競技人生を終えた後も陸上と関わり、現在はNPO法人たかはまスポーツクラブで副理事長として後進の育成に力を注ぐ。
NPO法人たかはまスポーツクラブ
「いつでも、どこでも、だれでも、いつまでも」を合言葉に、各種スポーツ教室を開催している。川角さんやメンバーらで、土曜日は7時から18歳以上を対象としたジョギング教室を、水曜日は17時から中部公園(8~3月は18時から吉浜小学校運動場)で小学4年生以上を対象としたランニング教室を担当。
住所:愛知県高浜市碧海町2-7-8
電話:0566-87-5136(スポーツクラブ事務室)
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2019年4月~6月号より)