「クルルマーク」の砂糖でおなじみ
愛知県碧南市の食品工業団地の一角にある、緑生い茂るさとうきび畑。一体なぜここにさとうきび畑?と思いきや、その仕掛け人となったのは、『伊藤忠製糖株式会社』の執行役員、伊藤成人さんだ。
「うちでは原料糖から砂糖を作っていますが、原料糖の元となるさとうきびを見たことがないという社員が多く、知ってほしいと思ったのがきっかけです」。
砂糖の会社が育てる、さとうきび
2014年にさとうきびの苗を約400本譲り受け、育てることに。「ここは埋立地なので最初は本当に育つかどうか心配でした」という伊藤さんの心配をよそに、さとうきびはぐんぐん育ち始めたという。
2016年には新たに1000本の苗を植え、今や3000本以上に拡大。2017年からはさとうきび収穫体験会も行っている。体験会では収穫のほかにさとうきびスティックの試食やさとうきびジュースの試飲なども実施。
砂糖のイメージを変えたい!
「年輩の方からは懐かしいと喜ばれ、これが砂糖の原料だよとお子さんに教えるお母さんの姿も見られました」と盛り上がった様子に伊藤さんも笑顔だ。
この体験会は会社のCSR活動の一環でもある。「碧南に伊藤忠製糖あり、ともっと多くの人に知ってもらえたら」と伊藤さん。「砂糖はさとうきび、てんさいから作る天然の甘味料。"砂糖は体に悪い"という昨今のイメージを払拭し、正しい知識を広めたいと思います」。さらに楽しく収穫体験ができるよう、今後も企画予定。次の収穫体験が楽しみだ。
伊藤成人さん
1965年知多郡美浜町生まれ。1988年に入社、営業畑で20年間仕事に取り組む。
現在は業界・経営企画・情報システム担当執行役員。日本の砂糖の消費拡大をめざすシュガーチャージ推進協議会実務者会議議長も務める。
伊藤忠製糖株式会社
「クルル」ブランドの砂糖を製造加工、販売。従業員は約100人。中部圏を中心に全国規模の生産・販売ネットワークを通じて高品質の砂糖を提供する。
場所:愛知県碧南市玉津浦町3
電話:0566-46-0627
営業時間:9:00~17:00
定休日:土日・祝日
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2019冬号より)