顔立ちは似てもレスリングは違う
3歳の頃、父がコーチを務めるクラブでレスリングを始め、中学、高校、大学と同じ道を歩み、ともに輝かしい成績を残してきた松雪姉妹。現在は、名門・至学館大学の道場で日々厳しい練習に取り組んでいる。顔立ちはそっくりなものの、レスリングのスタイルには違いが。
「泰葉は組み手が強く、相手の背後を取るのがうまい」と成葉選手が言えば、泰葉選手は「カウンター攻撃は成葉の方が上手。タックルも鋭い」と評する。
刈谷出身の双子姉妹が共にメダルを!
「些細なことですぐに言い合いになってしまう」(泰葉選手)せいか、普段はあまり会話をしないという2人だが、お互いのことを相当に意識しているようだ。
2020年の東京五輪には、泰葉選手が76kg級、成葉選手は1階級落として68kg級での出場を目指しているが、「まだまだ課題は多い」という2人。
目指せ!東京五輪!
最も体重の重いクラスでの出場を目指す泰葉選手は体格に勝る海外選手に負けないパワーを身に付けること、カウンター攻撃の得意な成葉選手は自分から攻撃を仕掛けるレスリングを習得することができれば、代表入りの現実味は増してくるはずだ。
実は2つ上の兄・泰成も2018年11月の全日本学生選手権86kg級で優勝をした有望株。「兄妹3人揃って東京五輪出場」という快挙の達成を期待したい。
松雪泰葉・成葉
泰葉選手:1999年生まれ。愛知県刈谷市出身。刈谷市立朝日中学2年時に全国中学選抜選手権62kgで優勝。同3年時も数々の大会で優勝するなどメキメキと頭角を現した。至学館高校進学後もインターハイや世界カデット選手権など国内外の主要大会でチャンピオンになり、2017年開催のU-23世界選手権75kg級でも金メダル獲得。
成葉選手:朝日中学3年時にジュニアクイーンズカップ(中学生の部)57kg級や全国中学生選手権62kg級などで優勝。1つ上の階級に出場した姉の泰葉も優勝したため「姉妹優勝」として注目を集めた。至学館高校3年時には全日本選手権(女子)72kg級で大学生らを抑え優勝。同年のU-23世界選手権69kg級では2位に。
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2019冬号より)