宇宙旅行機のエンジンを開発
「子どもの頃から飛行機や宇宙が大好きだった」。そう語るのは、愛知県碧南市にある宇宙旅行の事業化を目指すベンチャー企業『PDエアロスペース』の代表・緒川修治さん。
碧南市にあり航空宇宙産業の部品を製造している株式会社サワテツと縁があり、2016年に会社を移転した。
夢を叶えるために
一見、夢をそのまま形にした人物に思えるが、「諦めが悪いだけなんです。もとはパイロット志望だったので。形を変えた目標をなんとか追っているだけ」と笑う。
1人で始めた会社も社員は5名になり、今後も増員する予定という。協力企業も増え、2016年10月、株式会社エイチ・アイ・エス、ANAホールディングス株式会社と資本提携。2017年には碧南市とも包括連携協定を締結した。
世界初の快挙を成し遂げる
「周囲の皆さんからの応援が嬉しい。碧南市に拠点を移したこの1年で開発のスピードがぐんとアップしました。」との言葉通り、2017年7月にはジェット・ロケット切り替えエンジンの燃焼実験に成功。世界で初めての快挙で、航空機のように離陸と着陸が繰り返しできる宇宙旅行機の実現化に一歩近づいた。
とはいえ「まだヒト・モノ・カネ、全てが足りないし、行うべきことが山積み」と緒川さん。さらに開発に向けて集中していく考えだ。
緒川修治
1970年、名古屋・有松生まれ。福井大学工学部機械科卒。某社で航空機開発プロジェクトに参加した後、東北大学大学院に進み、修了後は自動車部品メーカーで過給機、可変吸気装置の開発を担当。
2007年、宇宙機開発ベンチャー『PDエアロスペース』を設立。
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2018冬号より)