毎年、元日に開催されている実業団駅伝日本一を決めるニューイヤー駅伝での優勝を目指し、厳しいトレーニングに励んでいるトヨタ紡織陸上部。
地元出身の2人の選手にチームへの思いを語ってもらった。
子どもの頃に憧れたランナーの背中を追って
ニューイヤー駅伝優勝を目標に掲げ、かつてはトップ争いの常連でありながら、ここ数年続く低迷からの脱却を目指すトヨタ紡織陸上部。
その切り札と期待されているのが、2017年に入社した聞谷賢人選手だ。
碧南市出身で箱根駅伝でも活躍したルーキーは「ニューイヤー駅伝2018では、最長区間4区での出場を目指しています」とキッパリ。チーム内の熾烈な競争を勝ち抜くため、日夜ハードなトレーニングを重ねている。
地元に戻り日本一を目指す
大学卒業後は教員になり、陸上の第一線からは身を引こうと考えていた聞谷選手を翻意させたのは、「子どもの頃に応援していたチームで走ってみたかった」という思い。
何より「憧れの選手と一緒に練習できるのが魅力的でした」。
そう語る聞谷選手の視線の先にいるのは糟谷悟選手。ニューイヤー駅伝などで活躍した、西尾市吉良町出身の名ランナーだ。
箱根駅伝優勝も経験したトップランナー
選手生命を絶たれるほどの大病を患いながら、不屈の精神で見事に復帰。現在は、東京マラソン出場に向け、調整を続けている。
「練習に取り組む姿勢やコンディショニングなど、これまでの経験を若手に伝えられれば」と糟谷選手。ベテランから若手へ、目に見えない絆というタスキは確実に受け継がれていくことだろう。
糟谷 悟
愛知県西尾市吉良町出身。小中とバスケットボールをやっていたが、足が速かったため助っ人としてたびたび陸上の大会へ。
陸上の強豪、中京大中京高校へ進学してからは陸上一本に専念。駒澤大学では1年から箱根駅伝に出場。4連覇に大きく貢献した。
現在はマラソンに挑戦、2008年に防府読売マラソンで2位の好成績を残している。
聞谷 賢人
愛知県碧南市出身。野球をやっていたが小学6年生で、愛知駅伝の碧南市代表に選ばれたのを機に本格的に陸上を始める。
愛知高校から順天堂大学へ進学。糟谷選手と同様、箱根駅伝には4年連続で出場した。4年では主将を務めるなどチームの柱として活躍。
今年1月に行われた93回大会では9区を走り区間3位の好成績を納めた。
(キャッチネットワークのライフコネクトチャンネルマガジン・ケーブルテレビの向こうがわ。2017秋号より)