みなさん突然ですが、コーヒーは好きですか?
最近はコーヒーブームの影響もあり、美味しいコーヒーが飲めるお店も、コーヒー豆の販売店もどんどん増えてきましたね。
今回は、そんなコーヒーブームをリードし続ける、高浜市の老舗コーヒーショップ「スギコーヒーロースティング」を取材させていただきました!
地元の方はもちろん、世界中のコーヒー愛好家をとりこにするスギコーヒーロースティングの秘密に迫ります!
※2022年12月取材・撮影、2023年9月情報確認。お出かけの際は最新情報をご確認ください
「スギコーヒーロースティング」ってどんなお店?
愛知県高浜市のスギコーヒーロースティング
愛知県高浜市にある「スギコーヒーロースティング」
常時20種類以上のコーヒー豆を取り揃えるコーヒー豆の専門店です。
1999年に現在の店主の杉浦学さんがお店を引き継いで以来、スペシャルティコーヒーの販売を続けてきました。
今では1年間に15トンものコーヒーを仕入れるとか。
日本でスペシャルティコーヒーが一般的になったのが2015年頃と言われているので、スギコーヒーロースティングがいかに先進的だったかがわかります。
スギコーヒーロースティングの歴史
入り口は歩道側、白い看板が目印
スギコーヒーロースティングの歴史は、1977年に先代が始めた自家焙煎喫茶店が始まり。
「子どものころの記憶ですけど、すごく人気があってお客さんが途切れることがなかった」と語る杉浦さん。
当時はモーニングやランチもとっても人気があったとか。お客さんとの交流も頻繁で、地元に愛される喫茶店だったそう。
杉浦さんが引き継いでからは、コーヒー豆の専門店として再スタートしました。
おいしいコーヒーのカギは「仕入れ」にあり!
店内に置かれている300キロ以上のコーヒー豆
一般的なコーヒーショップとスギコーヒーロースティングでは、コーヒー豆の「仕入れ」に大きな違いがあります。
一般的には、商社がコーヒー豆を大量に仕入れ、コーヒーショップはその商社から仕入れを行いまが、スギコーヒーロースティングでは商社を通さず、コーヒー農園から直接コーヒー豆の買い付けを行っているのです。
そうすることで、おいしいコーヒー豆を厳選して仕入れることができるうえに、フェアトレードという生産者を守る活動にもつながります。
しかし、直接買い付けできるようになるまで、苦労する場面もあったとか…
時間をかけて築き上げた農園との関係性
コーヒー豆生産者と杉浦さん 写真提供:スギコーヒーロースティング
当時はインターネットの普及が進んでおらず、コーヒー農園に直接連絡を取ること自体が難しかったそうです。
そこで杉浦さんは、世界的なコーヒーの品評会「カップオブエクセレンス」で、高評価を得たコーヒー豆を購入することに。
コーヒー農園と連絡を取れることで直接訪問が可能となり、農園との親密な関係を築き上げてきました。
品評会は年ごとに様々な国で開催されるため、コーヒー農園とのつながりも年々増えて行きました。
コロナウィルスの影響もあり、ここ数年は農園の訪問ができていないそうですが、渡航制限などが落ち着けばコーヒー農園への訪問を再開したいそうです。
コーヒーとSDGs
焙煎前のコーヒー豆
コーヒー農園との関わりを続ける中で、生産地の社会問題に直面しました。
それは、労働者の賃金の悪化により、経営を続けられないコーヒー農園があるということ。
杉浦さんは、コーヒー豆の生産者を守るため、コーヒー農園に託児所を建設したり、お金がなく学校にいけない子どもたちのために寄付をしたりと、現在も様々な活動を続けています。
コーヒーの味を最高に引き立たせる「焙煎」
農園から仕入れたコーヒー豆は加熱する前の生豆(なままめ)の状態でお店に届きます。
この生豆をコーヒー焙煎機で加熱することで、私たちが普段目にするコーヒー豆の状態になります。
コーヒー豆の焙煎はまさに職人技。
加熱する温度や時間などを、今までの記録や経験、その日の気温や湿度などをもとに調整。コーヒー豆が持つ個性を最大限引き出すために神経をそそぎます。
スギコーヒーロースティングでは、テースティング能力を競う日本の大会で優勝経験のあるスタッフが焙煎を担当。
自宅でおいしいコーヒーを目指して
コーヒー豆が本来持つ香りや甘味を引き出しつつ、酸味や苦みの強弱を具体的にイメージしながら焙煎を行います。
焙煎したコーヒー豆は、一般的なコーヒーメーカーでも味をチェックします。そうすることで、家庭でも美味しいコーヒーをいれられるコーヒー豆が完成するそう。
なかには「海外に住む家族にたのまれて」とコーヒー豆を買いに来るお客さんもいるとか。
海外にいても飲みたくなるほど、スギコーヒーロースティングのコーヒーが愛されているのがわかります。
杉浦さんのおすすめのコーヒ―
4杯分が入ったアソートパック594円(税込)
スギコーヒーロースティングの歴史を作り上げた杉浦さんに、おすすめのコーヒーを聞いてみました!
「コーヒーは好みがあるので難しいですが」と前置きしたうえで、あえて選ぶならとおすすめしていただいたのが「エチオピア」のコーヒー。
エチオピアはコーヒー発祥の地であり、スペシャルティコーヒーらしいフルーティな味わいが楽しめるのだとか。
また、お店では20種類以上ものコーヒーを販売しているため、自分の好みがわからない方にはまずは「アソートパック」をおすすめしてしているそうです。
おいしく入れるコツは計量と冷凍にあり?
コーヒーをおいしくいれるコツは意外とシンプル。
コーヒー豆とお湯の分量をしっかり量り、一度に2~3杯分のコーヒーをいれるのがポイントだそう。
好みに合わせてコーヒー豆とお湯の割合を調整してみるのも楽しみ方のひとつですね。
購入したコーヒー豆は常温で置いておくと、味がどんどん変化してしまうそう。そのため、コーヒー豆は冷凍庫で保管するのが美味しさを損なわない秘訣だそうです。
プロから学ぶ「コーヒー教室」
写真提供:スギコーヒーロースティング
コーヒーのことを詳しく知りたい!という方にはコーヒー教室がおすすめ。
スギコーヒーロースティングでは、杉浦さんの「おいしいコーヒーをみんなに飲んでほしい」との思いから、月に1~2回ほどの頻度でコーヒー教室が開催されています。
コーヒー教室では、コーヒーの美味しいいれ方はもちろん、コーヒー豆の知識やオリジナルブレンドの作り方、ラテアートなどを学ぶことができます。
最近はSNSを通じてお店を知った人が、コーヒー教室に来ることも多いそうで、今までに1,000人以上の方にコーヒーのいれ方を教えてきたとか。
コーヒー教室の申し込み、問い合わせは、公式HPのコーヒー教室のページを。
コーヒー教室の様子は、公式SNSをチェック!
手軽にコーヒーを飲みたい方は「刈谷店」へ!
写真提供:スギコーヒーロースティング
2016年より、テイクアウト専門店を刈谷市にオープン!会社帰りの方に大人気。
テイクアウト専門店のため店内での飲食はできませんが、高浜市の本店と同じように、常時20種類以上のコーヒー豆や、コーヒーをいれるための器具を販売しています。
刈谷店も本店と同じように、1,000円以上のコーヒー豆を購入された方を対象に、その日のおすすめコーヒーを1杯サービスしていただけるそうです。
1度スペシャルティコーヒーを飲んでみたいという方は、刈谷店がおすすめ!
地元から愛され続ける「スギコーヒーロースティング」
今回は、店主の杉浦学さんに直接お話を伺うことができました。
杉浦さんは先代からお店を引き継いで以来、常に美味しいコーヒーの販売を続けてきました。
今回取材をしてみて、スギコーヒーロースティングの人気の秘密は美味しいコーヒ―だけではなく、杉浦さんのコーヒーにかける熱い思いと人柄があってこそなんだと感じました。
刈谷、高浜エリアでスペシャルティコーヒーを飲みたい方は、スギコーヒーロースティングを訪ねてみては?(取材:水尾友哉/2022年12月取材・撮影、2023年9月情報確認)
スギコーヒーロースティング高浜本店
住所:愛知県高浜市湯山町5-2-3
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜日 月曜日
電話:0566-52-5490
駐車場:あり
高浜本店では、コーヒー豆の販売とコーヒー教室を行っています。
スギコーヒーロースティング公式サイト
スギコーヒーロースティング公式Instagram
スギコーヒーロースティング公式Facebook
アクセスマップ
スギコーヒーロースティング刈谷店
住所:愛知県刈谷市中山町2-37-1
営業時間:10:00~18:00
定休日:日曜日 月曜日
電話:0566-45-6057
駐車場:あり
刈谷店では、コーヒー豆とテイクアウトコーヒーの販売を行っています。