全国茶品評会で日本一を獲得したこともある愛知県西尾市の抹茶。そのなかでも、最も品質のよい新芽「一番茶」の収穫が5月初旬から始まります。
西尾市観光協会では、一番茶の手摘みを体験できる特別プログラムを開催。抹茶工場の見学から貴重な一番茶の茶摘み、昔ながらの“茶摘み娘”の衣装で記念撮影まで、とことん抹茶を楽しめる体験プログラムをレポートします。
※2024年5月取材、お出かけの際は最新情報をご確認ください。
※価格は全て税込です。
一番茶茶摘み体験って?
新鮮な香りとさわやかな味わいが特長の一番茶。西尾市では、一番茶が収穫できる4月下旬から5月中旬にかけて、「一番茶茶摘み体験」を実施しています。プランは「抹茶工場見学あり(抹茶一服とプチスイーツ付)」、と「抹茶工場見学なし」の2種類あり、今回は工場見学ありのプランをレポート。参加費は大人・子どもともに2,400円(土日祝は2,600円)です。
予約は西尾市観光協会(0563-65-2404)へ電話(土日祝は西尾観光案内所0563-57-7840)またはWebサイトでしましょう。 服装は汚れても大丈夫なものがおすすめです。
集合は西尾観光案内所もしくは現地へ
集合場所は2通り。公共交通機関で西尾市まで来る人は、西尾駅西側にある西尾観光案内所へ。そこからタクシーで抹茶工場まで向かいます。その場合、行きのタクシー代が加わるため、参加費+500円となります。帰りのタクシー代は料金に含まれませんのでご注意ください。
自家用車で向かう人は現地に集合。会場は「葵製茶」「あいや」「松鶴園」のいずれかで、開催日・時間によって異なります。今回は葵製茶におじゃましました!
工場見学&石臼挽き体験
まずは、専門のスタッフに茶畑で摘んで乾燥させた葉「荒茶」、抹茶の原料となる「てん茶」、茎茶で知られる「てん骨(ぼね)」など、お茶の種類について教えてもらいました。
120台以上の石臼が稼働するさまは見応えがありますが、1時間で生産される量はわずか60gとのこと。少量なのは、熱を持って香りがとんでしまわないよう石臼でゆっくり挽くため。石臼で挽くことで、お茶の粒が不揃いで角張った状態になり、その角が舌に刺さることでお茶の風味を感じられるのだそう。石臼挽き体験ができるのもうれしいですね。
一番摘みのお抹茶で一服♪
工場見学を終え、お待ちかねの抹茶タイムです♪この日は、抹茶、新茶「粋―たまー」、グリーンティーを飲み比べ。お茶請けに「葵園せんべい」、梅に砂糖をまぶした菓子、あんずの甘露煮が付いていました。砂糖漬けのあま~いお菓子を食べたあとに抹茶をいただくと、舌先に残る甘みと抹茶の渋みが感じられて贅沢な味わいになります。
お茶をいただく際に、簡単な茶席の作法についてもレクチャーしてもらえるのも勉強になります!
工場から歩いて茶摘み体験へ
ほっとひと息ついたところで、メインの一番茶茶摘み体験! 抹茶工場から徒歩5分ほどの距離にある稲荷山茶園公園へ向かいます。
西尾産の抹茶は「棚式覆下栽培」で栽培されています。茶棚の上に遮光資材を被せ、光を遮って育てることで苦み成分を抑え、お茶の甘みや旨みを残したまま栽培することができるのだそう。背の低い木で茶摘みを行うイメージがありましたが、一番茶摘みの木は1.5mほどの高さでした。立ったまま茶摘みができるため、腰も痛くならずうれしいですね。
上手なお茶の摘み方は?
茶摘みのコツは、親指と人差し指で新芽の茎を軽く持ち、折るようにして引っ張ること。枝には新芽と古葉がついていますが、深い緑色で固い古葉に比べ、新芽は鮮やかな緑色で柔らかく、触っても違いがわかります。子どもがお茶を摘む際は、親指・人差し指・中指の3本で抑えると確実に摘めるのでおすすめ。プチプチッと摘み取る感覚が病みつきになります。
参加者にはゴム手袋が配られるため、肌が弱い人でも安心です◎
一番茶ならではのフレッシュな香り
お茶摘みを始めること20分ほどで袋いっぱいの量に! 若葉のさわやかな香りに癒されます。摘んだ生葉を自宅でお茶に加工できると思うとワクワクしますね!
葉の茎はお茶の苦みのもととなるため、袋に入れる際に取っておくのがおすすめです。
“茶摘み娘”の格好で記念撮影
茶摘みを終えたら、“茶摘み娘”の衣装に着替えて記念撮影。着付けが済むと、あちこちで「かわいい~!」の声が。古風で愛らしい衣装にテンションが上がりますね! 家族、友人との思い出作りにぴったりです◎
サイズはS、M、L、LLの4展開で、もちろん男性も着用OKです。スタッフによる着付けサポートがあるので安心。ちなみに茶摘み娘の衣装で茶摘みはできないため、ご注意ください。
お土産も充実のラインナップ
一番茶茶摘み体験のお土産には、抹茶入り緑茶飲料「西尾っ茶」と茶葉の料理レシピ、抹茶生産工場の案内、西尾市のガイドブックが貰えます。袋いっぱいに摘んだ生葉を自宅で茶葉に加工できるだけでなく、レシピを参考にてんぷらやベーコン炒めなど料理に活かせるのはうれしいですね。
実際に家で淹れてみた! その味は…!?
摘んだお茶の葉でお茶作りにチャレンジしてみました。生葉を蒸し器で蒸すこと1分。水分を含んで柔らかくなった葉をフライパンで炒るうちにパリッとした状態になったら完成!そのほか、電子レンジで生葉を加熱し、手もみで煎茶を作る方法などもあります。
水出しで飲んでみた感想は、香ばしくほうじ茶に近い味。本来は緑茶になるはずでしたが、それでも甘味と旨味が感じられるのはやはり一番茶を使ったからですね!
身近なのに知らなかったお茶の知識から茶摘み、工場見学、作り方、味わい方まで、とことん学ぶことができた一日。奥深いお茶の世界を覗いて、お茶がもっと好きになりました。一番茶摘み体験、ぜひ体験してみて。(取材:武富由夏/2024年5月取材・撮影)
西尾市観光協会
場所:愛知県西尾市花ノ木町4-64
営業時間:9:30~16:30
電話:0563-57-7882
駐車場:あり
公式Instagram
一番茶摘み体験と抹茶工場見学(抹茶一服とプチスイーツ付)
例年の期間:4月下旬から5月中旬
料金:平日 2,400円(現地集合)、2,900円(西尾観光案内所集合)
土日祝 2,600円(現地集合)、3,100円(西尾観光案内所集合)
※小学生以上同額。幼児は参加不可。
一番茶茶摘み体験(抹茶工場見学なし)
例年の期間:5月上旬
料金:2,100円(稲荷山茶園公園集合)、2,600円(西尾観光案内所集合)
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