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あれこれ

拝めばほっこり。安城市で出会う癒し系のお地蔵さんたち

マニアック過ぎてすみません...。今回は秋の安城市を巡って見つけた愛らしい石仏たちを紹介します!

町角や道端で道行く人をひっそり見守るお地蔵さん。普段はじっくり拝むことは少ないですが、よく見るとかわいらしいお顔が多くて、心をほっこりさせてくれるんです。

この存在感!和泉の大地蔵

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まずは和泉町で見つけたお地蔵さん。対面して、高さが1m以上もあるその大きさにびっくり!なでさすりたくなるようなつんつるてんの頭、静かに目を閉じたお顔、体をすっぽり包む大きな前掛け、首からぶら下げた大きな数珠と、なかなかのインパクト。

建立は明治40年で、地元では「和泉の大地蔵」と呼ばれて親しまれています。近所の人たちで当番を決め、花や"おぶくさん"(お供えのご飯)を毎朝供えているそうです。

台座に刻まれた地名にも注目

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道路沿いで見られるお地蔵さんは、主に道行く人の安全を見守る目的で建てられたものです。また、道路の分岐点に建てられた地蔵には地名が刻まれていることも多く、道標も兼ねていました。

「和泉の大地蔵」の台座には碧南方面から見て「右 をかざき(岡崎)道」「左 あん志゛やうテーシヤバ(安城停車場)道」と記されています。

安城停車場とは、現在のJR安城駅のこと。まだ自転車や車がなかった時代、駅や町に行く人の役に立っていたことでしょう。

帽子がトレードマーク。赤松の大地蔵

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赤松町でも、大きなお地蔵さんに出会いました。こちらは「赤松の大地蔵」。かすかな笑みを浮かべた表情はなんとも優しげ。紐付き帽子がよくお似合いです。

お参りに来ていたお婆さんに聞くと、台座に名前が彫られた10人の子孫たちが世話をしているとのこと。お婆さんもその一人で帽子を作ったご本人でした。

「暖かい季節は、世話をしている仲間が毎日のように集まって、おしゃべりをしていくんですよ」。お地蔵さんのご縁による井戸端会議、なんだか楽しそうですね。

ほっぺがキュート。高棚の大地蔵

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高棚町では、高さ1m弱の大地蔵を発見。アニメの「一休さん」に出てくるぽっちゃり系小坊主の"黙念さん"を思わせるぷっくりとしたほっぺたに、思わずこちらの頬も緩みます。

地元の方によるとこの大地蔵は、日露戦争で戦死した4人の高棚出身者の慰霊として明治38年に建立されたもの。また、大地蔵の前の道は小垣江(刈谷市)と和泉(安城市)を結ぶ古い街道筋にあたり、交通安全の意味も込められていました。

郷土の誇り。地元出身力士の地蔵

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和泉、赤松、高棚の3体は「安城のBIG3」とでも言うべき大地蔵ですが、小さくともいいお顔をした石仏には安城市内の至る所で出会うことができます。数が多いので絞るのが難しいのですが、由来がわかる石仏のひとつを紹介しましょう。

場所は、名鉄新安城駅から北へ約600mの旧東海道沿い。コンクリート造りの堅牢な御堂の中に納められた3体のお地蔵さん。どれもニッコリ微笑んでいます。

珍しい!お相撲さんの石像

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3体の地蔵を建てた人の像が、すぐ隣に立っています。濱碇(はまいかり)又七の像。愛知県では非常に珍しいお相撲さんの石像です。隆々とした腕の筋肉、広い肩幅、ぷっくりしたお腹、いかにも強そう。

濱碇はこの地域の出身で、明治時代に東京相撲の力士として活躍しました。引退後は、現役中に世話になった医師の後押しによりはじめた薬の行商で成功。その感謝の気持ちを込めて、道行く人々を見守るお地蔵さんを自費で建立したのです。

今回は安城市をクローズアップしましたが、あなたの近所にもいるのでは??のんびり町を歩いてみれば、きっと癒しの石仏に出会えるはずです!(取材:内藤昌康)

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